J.フロントと近鉄百貨店を分析する

アベノミクスで百貨店は本当に潤ったのか?

 安倍政権が発足してから、株式や土地などの資産の価格が上昇することで、消費や投資が活発になる「資産効果」が起こっています。特にその恩恵を享受した業種は、百貨店だと言えるでしょう。本コラムでも、過去2回にわたって百貨店の分析を行ってきましたが、アベノミクスが本格的にスタートしてからおよそ5カ月間に、どれほどの好影響を受けたのか、あらためて検証してみたいと思います。
今回は、大丸松坂屋やパルコを傘下に持つJ.フロントリテイリング(以下、Jフロント)と、近鉄百貨店の分析を行います。
2012年にパルコがJフロント傘下に入ったことで、グループの収益力は改善した(撮影:梅谷 秀司)

事業のリストラで業績が改善したJフロント

まず、Jフロントの2013年3~8月期の決算内容から見ていきます。損益計算書(決算短信の8ページ参照)に注目しますと、「売上高」のうち「商品売上高」は、4533億円から5536億円まで、約20%も増えています。「営業利益」に至っては、91億円から179億円まで、ほぼ倍増です。

やはり、アベノミクスによる資産効果が好影響をもたらしたのでしょうか。もう少し詳しく調べるために、事業ごとの売上高と利益を示したセグメント情報(同短信の13~14ページ)を見てみましょう。

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