年末の海外旅行を今から「安く」予約する裏技 こだわりを捨てれば旅はもっと安く行ける

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⑨ 年末年始のホテルは安いのか?

いままで挙げてきたものはすべて航空券のみ。ホテルは別途手配しなければならない。海外のホテルも日本と同様年末には料金が高くなるところが少なくない。

しかし、日本とは異なり、1月1日以降は急に安くなる傾向にある。そのため、年末年始を旅行する際、年末は安いホテルに泊まり、年明け以降相場が下がったところで高級ホテルに移ると全体の出費を抑えつつ、全体として快適な滞在が期待できる。

また、アジアのリゾート地などでは、12月24日・31日宿泊に限り、ほぼ強制的なガラディナー(特別な日に提供される食事)の料金が追加されることがある。ホテルによっては不参加を伝えると支払わなくていいケースもあるが、かつてモルディブの某チェーン系ホテルでは仮に出席しなくても料金は徴収されるといわれた。この点は事前に確認しておきたい。

「予算から探す」を駆使する

⑩ パッケージツアーは?

航空券とホテルを別々にとるのは面倒だし、やはり旅行はツアーのほうが楽だという人もいるだろう。ツアーを探すときに便利なのが、トラベルコやLINEトラベルjpである。トラベルコなら「予算から探す」、LINEトラベルjpなら「さらに条件を追加する」をクリック後、予算の上限を指定することで、一定の金額内の商品のみ検索することができる。

ただし、結論からいえば年末年始のパッケージツアーは高い。1月1日以降の出発なら安くなるが、期間が仮に2泊3日であればあえて年末年始に行く必然性が薄くなってしまうので悩ましいところだ。また、これらのツアーでは旅行会社に問い合わせをしないと予約が確定しないものが多い点も難点といえる。

年末年始は飛行機がとれないと言われることがある。だが、おそらくその言い方は正しくない。希望する便の予約はとれなかったり、非常に金額が高かったりするかもしれないが、年末年始でもこれだけ多くの飛行機が飛んでいれば必ずどこかに空席はあり、行き先へのこだわりを捨てればそこそこの金額で行くことはできる。

ただし、安いからにはなんらかの理由はある。行き先がマイナーな都市であることや、乗り継ぎ時間が長いことなどがその一例だ。しかし、最初はあまり念頭になかった行き先も調べてみれば存外面白い発見があるし、乗り継ぎ時間が長ければ、それを逆手にとって一度に2カ所の目的地を楽しむこともできる。

要は減点法ではなく加点法で臨むのが、ピーク時に安く賢く旅行に行くための肝といえそうだ。

橋賀 秀紀 トラベルジャーナリスト

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はしが・ひでき / Hideki Hashiga

東京都出身の50代。早稲田大学卒業。「3日休めれば海外」というルールを定め、ほぼ月1回の頻度で海外旅行に出かける。訪問国は130カ国。共著に『エアライン戦争』(宝島社)など。『週刊東洋経済』で「サラリーマン弾丸紀行」を連載した。Yahoo!ニュース エキスパート。記事の内容についてのお問い合わせ・取材の依頼などについてはこちらまで。

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