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紳士服地に婦人服ブランドを付けて売り込め!
商標権取得で広がる総合商社のブランドビジネス 伊藤忠商事

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あとは、一点突破から全面展開だ。欧州の大物デザイナーと次々に提携。オーダーメイドのシャツ分野でもライセンス権を取得して、スーツの服地からシャツの生地へ幅を広げた。さらに、多数のアイテムのライセンスを包括的に獲得して、総合的なブランドビジネスを展開していった。特に、トップ・ブランドとの提携に注力して、ファッション界における伊藤忠商事のステータスを高めた。一方で、スポーツ系、アニメキャラクターブランドなども手掛け、デパートのほか量販店への販路拡大も図った。

順調に見えたブランドビジネスだったが、リスクもある。特に大きな問題となったのは、ブランド側の突然の方針変換だ。日本でブランドが根付くと、ライセンシングを止めて、本国製造の商品を買わせたり、商社を通さずに自前で販売を始めるといったことも起きた。

それを防ぐため、伊藤忠商事は、99年から商標権そのものを取得する戦略に出て、その安定を図った。一方で、ブランドビジネスのすそ野を“衣"だけでなく、有名レストランやセレブ向けセレクトショップのブランド取得など“食"“住"分野にも拡大した。

最近では、新興国の開拓にも力を入れ、人気の米バッグブランド、レスポートサックの販売網を拡大。中華圏をはじめ35カ国1200店舗と、ビジネスをスタートした7年前の2.4倍に伸長。ブランドビジネスは進化を続けている。

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