セールスフォースが新規顧客を続々と開拓 フィリップスも顧客に。躍進の秘密は顧客第一主義

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セールスフォースは日本のジャーナリストたちを集め、グループインタビューを設定していた。ドイツやイギリスなど欧州からやってきたジャーナリストたちは、「我々にはグループインタビューなどない。日本のジャーナリストはエグゼクティブに話を聞くことができて羨ましい」と、語っていた。

トヨタ自動車、日本航空、日本郵便、ソニーなどの大型顧客を持つ日本市場を重視していることの表れでもある。

ベニオフCEOは基調講演の中で、フィリップスの電動歯磨きをポケットから出し、それがインターネットに繋がることを聴衆に訴えていた。それはなぜかというとフィリップスが顧客に加わったからだ。

フィリップスが大口顧客に

「フィリップスが今回、最大規模のクライアントになってくれた」とベニオフ氏は米テレビ局に語っていた。オランダ本社のフィリップスは約12万人の社員を抱え、シェーバーから医療機器、照明、音響など幅広い事業を行っている。ベニオフCEOは「フィリップスのような顧客を迎えたことで来期には当社は50億ドルの売り上げを達成できるだろう」と宣言。使用する人数に対して課金をするセールスフォースにとって、まさにフィリップスはドル箱といえる。

ベニオフCEOの基調講演は新規の大口顧客になったフィリップスの紹介から始まり、ソニーの売り出されたばかりの家庭用ゲーム機「プレステーション4」では、顧客管理にモバイル対応の新プラットフォーム「セールスフォース1」が使用されていることを紹介した。さらに、ソニーのウェアラブルコンピュータ、スマートウォッチがイベントの大型画面で紹介。未来を予感させる映画「バック・トゥー・ザ・フューチャー」にちなんだプレゼンテーションも行い、最後にはセールスフォースの顧客企業のロゴが紹介された。

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