新幹線「子連れ専用車両」はなぜ生まれたのか 年末帰省「騒ぐと周りに迷惑が…」の心配無用

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夏休みや年末年始、東海道新幹線「のぞみ」の一部に設定される「ファミリー車両」は、小さな子どもを連れて帰省するのにぴったりだ(T2 / PIXTA)

いま、鉄道各社や旅行会社では、さまざまな割引乗車券やツアーチケットを発売している。

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おトクな情報は、JTB時刻表の場合、雑誌の前のほうのページにある「特集ページ(黄色いページ)」や、後ろのほうの「営業案内ページ(ピンクのページ)」にまとまって掲載される。だが、新幹線の往復と、ビジネスホテルの宿泊がセットになったツアーチケットなどは、時刻表に載っていないので、各社のホームページをチェックしていないと情報を得ることができない。

そのため、筆者は旅行の際、時刻表や旅行会社のページの情報を数時間かけて比較して、少しでも安いプランで出かけることを心がけている。ここ数年は、おトクなきっぷの「パターン」がわかるようになり、10分ほどで正規の料金より30〜40%ほど安いものを探せるようになった。だが、それだけでは満足できず、さらに3、4時間ほど検討して、最初に見つけたものより500円ほど安いプランを見つけて購入している。

エグゼクティブな方々にしてみれば「500円安くするのに3、4時間もかけるなんて時間の無駄。だったらその時間を別の仕事をする時間に充てるべき」と、お怒りになるだろうが、なにせこちらは、皆様方のように次から次へと仕事が舞い込む身分ではなく、学生たちが多く採用されているアルバイトで不採用になった経験がある人間なので、ご容赦いただきたい。

「ファミリー車両」ってなんだ?

そんなわけで、各社のホームページを調べまくっていたあるとき、気になるツアーを見つけた。それが「新幹線ファミリー車両」だ。

5年ほど前、こだま号で行けば東京―新大阪が1万円程度という「ぷらっとこだま」のツアーチケットを申し込む際、JR東海ツアーズのページで発見したこのツアー。夏休みや年末年始、東京―新大阪を走る「のぞみ号」に子どもと一緒に移動する人だけが乗ることができる専用車両(1両)を用意。子どもが突然泣き出しても、乗っている人たちが同じ事情を抱えている人たちなので、周囲に気遣うことなく安心して乗れるというのがウリだ。

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