哲学は人生の役に立つのか 木田元著

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哲学は人生の役に立つのか 木田元著

人生に絶望した著者は、終戦直後の混乱期をテキ屋や闇屋をしながら生き延び、やがてハイデガーの著書『存在と時間』に出会う。この書から絶望した人間の存在構造を知れば、自分の絶望も救われると考え、生涯を哲学に捧げる決心をしたという。

ハイデガーの思想を理解するためにカント、ヘーゲル、フッサール、メルロ=ポンティと遍歴するが、当初の期待は見事に裏切られる。しかし、表題の問いに答える形で「私は哲学に出会うことによって救われた」と言い切る。

今年80歳を迎えた哲学者が、幸福論を導入とする哲学とはなにか、未来をいかに生き抜くかを、自身の人生を振り返りながら、若い世代に向けて縦横無尽に語った一冊。

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