東芝と丸紅がタイで鉄道事業受注 JR東日本も、保守で企業連合に初参画

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11月6日、丸紅と東芝は、タイの都市鉄道で、車両や信号・運行監視、変電・通信設備などの鉄道システム一式と10年間のメンテナンス(保守)事業を受注したと発表した。写真は昨年5月、都内で撮影(2013年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 6日 ロイター] - 丸紅<8002.T>と東芝<6502.T>は6日、タイの都市鉄道で、車両や信号・運行監視、変電・通信設備などの鉄道システム一式と10年間のメンテナンス(保守)事業を受注したと発表した。車両は東日本旅客鉄道(JR東)<9020.T>の子会社が製造。メンテナンス事業ではJR東も参画する。受注額は400億円程度のもよう。

受注したのは、タイの首都バンコクと郊外を結ぶ新しい都市鉄道として建設中の路線「パープルライン」で、全長約23キロメートル。2016年に開業する予定。丸紅と東芝は現地の大手建設会社、鉄道運営会社と契約した。JR東の100%出資子会社である総合車両製作所が車両63両を製造する。3社によると、日本製の車両がバンコクで採用されるのは初めて。

鉄道事業者も含まれた日本企業連合が海外で鉄道メンテナンス事業に参画するのも、初のケースという。メンテナンス事業では、丸紅と東芝、JR東による共同出資会社を12月に設立し、車両の整備やレール・駅の設備を含めた保守サービスを開業から10年間請け負う。

丸紅はこれまでフィリピンやドバイなどで、東芝は台湾で鉄道プロジェクトを手掛けている。今回の案件では両社の実績に加え、「鉄道事業者であるJR東が参加していることも評価された」(丸紅広報担当)という。各社は市場拡大が見込まれる東南アジア諸国を中心に受注活動を強化し、鉄道システム事業でパッケージ型の技術輸出を進めていく方針。

(白木真紀)

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