"追い風"住宅業界が怯える「反動減」の衝撃 10~12月の住宅景況感は急落。この意味は?

拡大
縮小

「反動減は緩やか」は建前?

画像を拡大
景況判断指数(受注戸数ベース)は10~12月に急悪化

しかし、住団連がまとめた今年10~12月の景況判断指数見通しはマイナス10と、東日本大震災で大きく落ち込んだ2011年1~3月(実績値でマイナス4)以来、11期ぶりにマイナスに転じる公算が高い。

調査に回答した15社のうち、10~12月の受注戸数が前年同期比で「増加する」と答えたのは4社(7~9月は全15社)。逆に、「減少する」と答えたのは7社に上った。戸建注文住宅については「例年の半分以下かも」と回答するハウスメーカーもあった。「反動減は緩やか」は建前で、本音は「反動減は厳しい」なのではないか、と勘繰りたくもなる。

住団連の佐々木宏・専務理事は「中小メーカーのほうが危機感は強い」と指摘する。積水ハウスが前述のように分析するとおり、大手メーカーの主な顧客層は相対的に年収が高く、住宅購入資金にも比較的余裕がある。中小メーカーのほうが消費増税に伴う顧客の負担感は大きく、反動減に対して一層シビアに見ていると考えられる。

次ページ前回増税時は状況が一変
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT