ソフトバンク、"飛び道具"でドコモ越え 「虹の根っこを探す旅は始まったばかり」と孫社長

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孫社長は売上高、営業利益、経常利益、純利益でもNTTドコモを逆転し、大きく上回ったことをアピール。「飛び道具を使って抜いた、とも言われますが、何でもいいと思っている。はしごに登ってでも、要は超えればいい」。ガンホーやウィルコムの子会社化に伴う一時益を差し引いても、営業益はドコモと同水準であることを強調した。

世界ナンバーワンを連呼

中国のイーコマース事業も急成長が続く

今回はいつにも増して、「世界ナンバーワン」を連呼した会見だった。

まずはeコマースの世界ナンバーワン。先日発表したヤフーのeコマース革命(出店料、売り上げロイヤルティが無料)で出展要請が激増したことに加えて、出資するアリババグループの「タオバオ」が急成長中で、取扱高では米イーベイや米アマゾンをはるかにしのぐ規模にあるとアピールした。

次に携帯端末の仕入れボリュームだ。世界トップの米携帯卸売会社「ブライトスター」の買収により、「2位に倍以上の差をつける世界ナンバーワンになった」(孫社長)。グローバルメーカーに対する交渉力が格段に増すことで、長期にわたってメリットが発現してくるという。仕入れ価格はもちろん、アンドロイド端末の仕様についてもソフトバンクの意向が通りやすくなるようだ。

そして、孫社長がもっとも力を込めたのが「スマホゲームの世界ナンバーワン」だった。ソフトバンクはガンホーと共同で、ゲームアプリの新興企業「スーパーセル」(フィンランド)を買収することを発表している。

現在、スーパーセルは、アクション・戦略ゲームの「クラッシュ・オブ・クラン」(12年11月配信)と、農園系シミュレーションゲームの「ヘイ・デイ」(同年6月配信)を配信している。2タイトルとも世界的に大ヒットし、アップル「App store」の売上高ランキングでは「クラッシュ・オブ・クラン」が1位、「ヘイ・デイ」が4位につけている。スマホゲームの超有力企業だ。

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