再建中のシャープ、「IGZO」で攻勢狙う 高橋社長、4~9月期決算に自信見せる

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――第2四半期は中小型が黒字になったという理解でよいか。

 高橋社長 第2四半期の液晶事業の利益は182億円。この内訳は中小型液晶が約8割。したがって中小型、大型とも黒字を確保している。

IGZOはミドル市場で勝負

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IGZOにはソニーの平井一夫社長も注目(10月のCEATEC会場にて)

――(独自液晶の)IGZOは一般のパネルより高価格で、受注が増えない大きな原因だと思う。今後どうやってコストを下げるのか。今の状況だと大型液晶以外あまり需要が見えない。来季の亀山第2工場は中小型が5060%埋まると考えてよいのか。

 高橋社長 コストの話だが、例えば2011年度と比べると、全社的な固定費削減は進んでいる。それが20%近い削減。あと減価償却費が亀山第2工場では昨年比で約半額になっている。あと円安。この三つがベースのコストダウンとしてできている。

また技術的には、工程数の削減にも取り組んでいる。それができると、かつてIGZOは高精細でハイエンド狙いだったが、(低価格の)アモルファスシリコンそのもののローエンドとの競争は無理はあるものの、その上のミドル市場では勝負できると考えている。もちろんハイエンドは続けるが、そこではボリュームが稼げないため、ミドル市場に移っていくということだ。

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