野村HD、好調も4~6月期比では利益大幅減

7~9月期当期利益は、前年比約13.6倍

10月29日、野村ホールディングスが発表した2013年7─9月期連結決算(米国会計基準)は当期利益が381億円となり、前年同期比13.6倍に改善した。写真は昨年8月、都内で撮影(2013年 ロイター/Yuriko Nakao)

[東京 29日 ロイター] -野村ホールディングス<8604.T>が29日発表した2013年7─9月期連結決算(米国会計基準)は、当期利益が前年同期比13.6倍の381億円となった。

日経平均株価<.N225>の上昇や、日本企業のエクイティ・ファイナンスの復調などが前年同期比の業績回復を後押しした。ただ、前の期(659億円)からは42%減少。アベノミクス効果への期待が一巡し、株式相場の上昇が一服したのを反映した結果となった。

7─9月期は東証の株式売買代金(1日あたり)が4─6月期比で3割低下。これを背景に、株式の委託手数料や投資信託の募集手数料は前期より減少し、業績の伸びが鈍った。

主要セグメント別の業績では、主力の営業(リテール)部門の税引き前利益が7─9月期に前年同期比で3.6倍に拡大したものの、前期比では51%の減少で、マーケットの一服感を映した。

一方、M&Aのアドバイザリー業務や株式引き受け、トレーディング業務を含むホールセール部門の税引き前利益は、前年同期の2億円から急回復の253億円を計上。前期比でも0.2%の微増を確保した。

野村は、株式引き受けなど企業の資金ニーズを取り込んだビジネスが好調。アベノミクスの効果で「企業経営者にポジティブなセンチメントを与えている」(柏木茂介・執行役CFO)という。

トムソンロイターの集計によると、野村はエクイティ・ファイナンス(新株発行を伴う資金調達)のリーグテーブルで7─9月期に首位。柏木CFOは、日本企業の資金需要や足元の引き受けニーズについて「引き続きそれなりのモメンタムが継続できると思う」とコメントした。株式や債券の発行・調達ニーズのほか、転換社債型新株予約権付社債(CB)や不動産投資信託(リート)など、幅広い資金需要の可能性を指摘した。

<リテールのすそ野拡大>

日経平均株価<.N225>が1万3000円から1万4000円の水準で一進一退を続けるなか、野村の7─9月期の投信販売は鈍化。ただ、リテールの顧客資産の純増額は1兆2250億円と4─6月期の1880億円から急増した。個人向け国債や外債販売がけん引し、野村の資産残高は90兆円を超えるなど、すそ野は拡大している。

2014年からスタートする年間100万円を上限に非課税で投資できる「NISA(少額投資非課税制度)の口座申込みは85万口座(予約分は100万口座)。日本証券業協会がとりまとめた全体の口座数(322万口座)の約25%を野村のNISA口座が占めていることになる。

この日会見した柏木茂介CFOによると、NISA口座は「従来の500万口座の中から申請されているものが多い」という。 野村や大和のような対面証券では、30─40代の年齢層から若年層の新規顧客の取り込みが課題となっている。

トムソン・ロイターのスターマインがまとめたアナリストの2014年3月期通期の野村の当期利益の予測平均値は2072億円。野村の4─9月期の当期利益は1040億円(前年同期は47億円)で、約半分を達成している。

( 江本 恵美 編集;田巻 一彦)

*内容を追加して再送します。

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