田中規制委員長、東電社長と非公開面談へ 汚染水処理など、福島第1原発への対応で意見交換

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10月23日、原子力規制委員会の田中委員長(写真)は、東京電力の広瀬社長と近く会談する意向を明らかに。8月撮影(2013年 ロイター/Issei Kato)

[東京 23日 ロイター] - 原子力規制委員会の田中俊一委員長は23日の定例会見で、東京電力<9501.T>の広瀬直己社長と近く会談する意向を明らかにした。汚染水処理などでトラブル続きの福島第1原発への対応について、「ありとあらゆる問題について率直に意見を交わしたい」と述べた。

原子力規制庁によると会談は非公開とする方針だ。

非公開について田中氏は、「相当突っ込んだ話を率直にする必要がある。現場の疲弊など社長は公開の場ではなかなか話しにくい」などと述べた。

東電は9月、柏崎刈羽原発6、7号機の新規制基準適合審査を規制委に申請。広瀬社長との会談で審査を話題にすることについて田中委員長は「福島第1と無関係ではないから、社長と会って話しをすることもある」と述べた一方で、「急いで(審査が)できるレベルの話しではない。審査会合をいつやるか、どうやってやるか私が答えることはできない」と指摘した。

田中氏はまた、福島第1原発4号機の使用済み燃料プールに貯蔵されている燃料を取り出す作業が11月に始まることについて、「間違いを起こしてはいけない、大きなリスクを伴う仕事なので、非常に注意深くやるようにと、態勢も含めて喚起している」と話した。

取り出し作業は1年間程度続く見通しで、その間は相当の規模の地震や台風などを想定する必要がある。田中委員長は「気象条件は配慮しながらやってもらう必要がある。具体的なやり方については申請が出てくると思うので、きちっと見ていきたい」と述べた。

(浜田健太郎)

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