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筑波大学ヒューマンバイオロジー学位プログラムの先進性 5年一貫制博士課程大学院コースに注目

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複雑な社会問題を解決できる
専門知識を備えたリーダーを養成

渋谷教授はインフルエンザの感染症研究を例として挙げて説明する。

インフルエンザウイルスは、水鳥を自然宿主として、ヒトを含むほかの動物種に感染した場合のみ、病気を引き起こすという。だが、マウスで高い病原性を示すウイルス株でも、ヒトでは病原性を示さない例も多い。そこで、免疫応答や生理機能の変化など、細胞や組織の感染の応答を計算機上でモデル構築し、今後流行するウイルスを予測してワクチンを作成することが可能になるという。

プログラムコーディネーター 渋谷彰教授
北海道大学医学部医学科卒、2003年から医学医療系教授。専門は免疫生物学、分子免疫学。

「現実の社会での最適な対応方法を考えるために、コンピューター上で多くのヒトにウイルスを感染させるなど、さまざまなシミュレーションを繰り返すのです。ここでは、高い数理科学の知見やそれを学んだ経験が大きな意味を持ってくるでしょう」。
ほかにも、新薬の開発プロセスでは、医学と動物や細胞を用いた生命科学研究から得られた結果を統合し、そこに数理科学の考え方を導入することによって、さまざまなパラメーターの変化を考慮しながら最先端のシミュレーションが可能になる。伝統的な学問領域が融合することによって、新しい価値が創出されるのだと理解できる。

そればかりではない。

実際のインフルエンザウイルス対策では、拡散のシミュレーションに加え、拡散した場合の検査体制やその際に対応する行政機関の動き方、規制などのあり方まで実にさまざまなハードルを超えていかなくてはならない。しかも、感染症対策では複数の国家、地域を巻き込んだ対策を求められることも想定される。たとえば、新興国で拡散した場合に有効な手立ては何かなど、考えることは山ほどあるだろう。
 「現実のインフルエンザウイルス対策とは、そうした問題に一つひとつ対処していくことなのです。したがって、専門知識を身に付けているだけでは無理でしょう。こうした複合的な問題を解決するには、専門知識に加え、完結力・突破力・目利き力、そして何よりもリーダーシップを発揮する強い人間力が不可欠となります。本学のヒューマンバイオロジー学位プログラムは、そうした人材の育成を目標としているのです」。
 そう、革新的かつ横断的な学問であるヒューマンバイオロジー学位プログラムが目指すのは、「多様な学問領域を学び、世界中で起きている現実の社会問題に対処することができるリーダーを育成すること」と渋谷教授は言い切る。

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