スマート家電に広がる期待と懸念

省エネ住宅に商機

10月22日、電機各社がスマートハウス(次世代省エネ住宅)に商機を求め、通信機能を備えたスマート家電を拡充している。写真は家電見本市「IFA」でのパナソニックのブース。ベルリンで9月撮影(2013年 ロイター/Fabrizio Bensch)

[東京 22日 ロイター] - 電機各社がスマートハウス(次世代省エネ住宅)に商機を求め、通信機能を備えたスマート家電を拡充している。

省エネを推進する政府の政策と相続税改正などを前にした駆け込み需要が重なり、スマートハウス受注は好調。ただ、住宅メーカーとの温度差や技術面の課題などで期待外れに終わる可能性もある。成長戦略を模索している電機各社にとって、スマート家電での成否は生き残りの分岐点になりそうだ。

白物家電の切り札

東芝<6502.T>は今秋、冷蔵庫、洗濯機、エアコンの白物家電3種で新製品を発売する。価格は20万―30万円台と高いが、いずれもスマートフォンから遠隔操作できるスマート家電だ。スマホで外から冷蔵庫内を確認できたり、設定温度を自動で調整、不具合などもメールで通知してくれる。

新製品は同社の家庭用エネルギー管理システム(HEMS)に対応している。HEMSとは電気製品の利用状況を一元管理して「電力の見える化」を実現、消費電力を制御するスマートハウスの中核機器だ。同社は今後も電子レンジなどでHEMS対応のスマート家電化を検討、2014年度には家電売上高の2割をスマート家電にする方針だ。

国内では12年度に白物家電の出荷額がテレビなどのデジタル家電を10年ぶりに逆転。今夏の猛暑と来年4月の消費増税前の駆け込み需要で、足元の白物家電販売は堅調さを維持している。デジタル家電の成長が見込めない中、白物家電が頼みの綱となっており、テレビの赤字に苦しむパナソニック<6752.T>も18年に白物家電の売上高で世界トップを目指している。

テレビに続き、白物でも低価格品で海外メーカーから追撃されている国内電機各社。スマート家電を強化する背景には高付加価値品なら追随できないとの思いもある。消費増税後の反動を軽減する役割もあり、ある家電メーカー役員は「スマート家電は日の丸電機の最先端技術の集大成。スマートハウスの成長の波になんとか乗りたい」と期待を膨らませる。

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