ソフトバンク・笠井和彦氏の死を悼む SBIホールディングスの北尾社長もコメントを寄せてくれた

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ソフトバンク孫社長のコメント(リリースより転載)

笠井さんは、2000年より当社の取締役に就任いただき、豊富な金融分野のご経験をもって、ソフトバンクグループの経営全般に多大な貢献をされました。また、福岡ソフトバンクホークス球団社長として、球団運営にも尽力されました。

誠実かつ公平無私、人情味あふれる御人柄ゆえに、笠井さんを慕う幹部や社員も数多く、常に後に続くわれわれの指針でありました。今に思えばどれだけ多くのものを譲り受けたか計り知れません。

ソフトバンクが、この10数年間で、ブロードバンド、固定通信、携帯事業へと幅広くビジネスを拡大し、世界的なモバイルインターネット企業への変貌を成し遂げることができたのは、笠井さんの多大な功績によるものです。

ここに、笠井さんのご冥福を謹んでお祈りいたします。

ソフトバンク株式会社
代表取締役社長 孫 正義

SBIホールディングス北尾社長のコメント

笠井さんの訃報に接し、非常に深い悲しみを感じております。

私が2000年にソフトバンクのCFOを退任する際に、笠井さんを後任として孫さんに推薦させていただきました。理由は、笠井さんの安田信託銀行会長としての任期がちょうど終えようとしていたこともありますが、笠井さんが富士銀行副頭取を努められていた頃に接し、その誠実さと高潔さに深甚の敬意をいだいていたからです。

また、為替の大きな取引において笠井さんの並外れた度胸を感じたこともあり、当時のソフトバンクの財務が直接金融中心から間接金融にも軸足を移していこうとする過渡期において、うまく舵取りをしていただけるのはこの人しかいないと思いました。

笠井さんは、北尾さんがどうしても来てほしいと言わない限り(ソフトバンクには)行かない、とおっしゃられ、孫さんと私とで笠井さんにお目にかかったことを昨日のように覚えています。

笠井さんは、金融界で私が最も尊敬した人物の一人でした。心からお悔やみ申し上げます。

SBIホールディングス株式会社
   代表取締役 執行役員社長
  北尾 吉孝

山田 俊浩 東洋経済 記者

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やまだ としひろ / Toshihiro Yamada

早稲田大学政治経済学部政治学科卒。東洋経済新報社に入り1995年から記者。竹中プログラムに揺れる金融業界を担当したこともあるが、ほとんどの期間を『週刊東洋経済』の編集者、IT・ネットまわりの現場記者として過ごしてきた。2013年10月からニュース編集長。2014年7月から2018年11月まで東洋経済オンライン編集長。2019年1月から2020年9月まで週刊東洋経済編集長。2020年10月から会社四季報センター長。2000年に唯一の著書『孫正義の将来』(東洋経済新報社)を書いたことがある。早く次の作品を書きたい、と構想を練るもののまだ書けないまま。趣味はオーボエ(都民交響楽団所属)。

 

 

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