資生堂が60代以降向け化粧品発売へ、団塊市場開拓狙う

資生堂が60代以降向け化粧品発売へ、団塊市場開拓狙う

資生堂が団塊世代開拓へ乗り出す。11月21日に60代以降女性向けの新たなスキンケアブランド「ELIXIR PRIOR(エリクシール プリオール)」を発売、好奇心旺盛で消費にも積極的な世代向け製品を投入することで国内事業の底上げを狙う。

団塊世代をターゲットにした商品は少なくない。だが、実は化粧品に関して言えば同領域は“手付かず”の状態だった。近年アンチエイジング(抗老化)や健康などへの関心が高まっており、シニア世代の女性もかつてより美容等に積極的になってきている。資生堂の調べによると、2007年の60代女性の国内化粧品市場は、約7600億円と化粧品市場全体の19%を占める。前年比4%増と伸びており、頭打ち感の強い国内化粧品市場においては数少ない有望領域。同社は60代以降の人口が増えていくことから、今後も市場拡大が見込める、と判断した。

今回、資生堂は「エリクシール プリオール」から洗顔石けん(1600円、税抜き、編集部調べ)や化粧水(3300円、同)、クリーム(5300円、同)など5品目を投入。百貨店やドラッグストアなど、すべての販売チャネルを使って販売する。従来の若返りを目指す「アンチエイジング」ではなく、年齢を重ねながらも、ありのままの姿を美しく見せる「ポジティブエイジング」という発想を打ち出し、アピールしていく考えだ。広告宣伝は、シニア世代の接触率が高い新聞を中心に展開するほか、旅行会社とのタイアップなども想定する。「プリオール」の売り上げ目標は発売時から08年度末までに20億円、09年度65億円、10年度には100億円としている。

資生堂は近年、ブランドの選択と集中を急いでおり、不振ブランドを廃止する一方、例えば「TSUBAKI」のような大型ブランドの設立・育成に注力。今月21日にも「リバイタル グラナス」と呼ぶ大型ブランドを発売したばかりだ。今回の「プリオール」はこうしたなかで“誕生”したわけだが、同社にはすでに「エリクシール シュペリエル」という30代以降を対象としたスキンケアの大型ブランドがある。今回「プリオール」は新たな世代向けということもあって「新ブランド」と銘打って発売するが、実際には「エリクシール」利用者の裾野を広げることで、同ブランドを一層強化するのが狙い、と見てもいいだろう。
 
 シニア世代向け化粧品は、今年3月にカネボウ化粧品が「CHICCA(キッカ)」を発売している。今回、資生堂の参入により国内トップ2が出そろうことで、化粧品業界でも団塊向け市場拡大に拍車がかかりそうだ。
(倉沢 美左)


《東洋経済・最新業績予想》
(百万円)    売 上  営業利益 経常利益  当期利益
連本2008.03  723,484 63,465 65,088 35,459
連本2009.03予 730,000 65,000 66,000 36,000
連本2010.03予 760,000 71,000 72,000 39,300
連中2007.09  362,870 32,068 33,230 12,939
連中2008.09予 360,000 28,000 30,000 16,000
-----------------------------------------------------------
         1株益¥ 1株配¥
連本2008.03  86.1 34 
連本2009.03予 89.1 50 
連本2010.03予 97.2 50-54 
連中2007.09  31.4 17 
連中2008.09予 39.6 25 

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