本当に強い大学ランキング/東大が3年連続首位、豊田工大、武蔵野大が躍進--財務・教育・就職の総合力で大学を評価

少子化による学生数の減少や、補助金削減といった逆境下の中でも生き残る大学を探し出すため、各種データや指標を用いて大学の本当の力を測る。それが、この「本当に強い大学ランキング」だ。

ランキングは、全国の主要177大学(私立108、国立62、公立7)を対象にし、最新の財務や就職率等の学生情報、補助金などの獲得度といったデータを基に、3項目、11の指標を算出。各指標ごとに偏差値を計算し、その獲得ポイントの平均を大学の総合ポイントとしている。

・ランキング 1~50位 はこちら
・ランキング 51~100位 はこちら
・ランキング各指標の詳細データ はこちら

なお、177大学および各大学の詳細にデータについては、週刊東洋経済10月18日号の別冊付録『大学四季報』に掲載しているので、ぜひ参考にしていただきたい。

財務・教育・就職力で大学の総合力を測定

指標は大きく分けて、大学の経営基盤となる「財務力」、学生に付加価値を与える「教育力」、その結果がパフォーマンスとなって現れる「就職力」、という三つで構成されている。多角的に分析することで、大学の総合的な実力を推し量ることができるのだ。ランキングを作成するために使用した11の指標について説明していこう。

財務力を図る指標として、収入に直結する受験者数を5年前のそれと比較した「志願者数の増減率」、経営の収益性や安定性を見る「経常利益率」、「自己資本比率」、寄付金や資産運用収入、受託研究収益など大学の自助努力によって得られた資金が収益のどれだけの割合かを示す「自己努力収入比率」を指標として選んだ。

教育力を測る指標は四つ。「教育研究充実度」は、大学が教育研究費にどれだけ使っているかの比率。「GP等採択件数」は文科省が優れた教育改革の取り組みを選定、支援するGP(Good Practiceの略)にどれだけ採択されているかを指標とした。GPは競争的資金の一つであるが、大学関係者の間では、非常に注目度が高い。「科学研究費補助金」は国から大学の研究者または研究グループに、学術研究費と交付される補助金。予算の額が大きく、文科省が研究課題を審査するため、重要な競争的資金の一つとなっている。「教員1人当たりの学生数」では、大学がいかに「きめ細かく」学生を見ているかがわかる。

就職力としては、「就職率」だけでなく、どれだけ経営者を輩出しているかという「上場企業の役員数」、さらに、就職後に得られる給料の額を独自推計した「就職後の30歳年収」を指標に加えている。

各指標の計算方法については、4ページ目に記載しているので参照いただきたい。なお、国公立大と私立大では、決算方法が異なるため、財務データを基に算出する経常利益率、自己努力収入比率、自己資本比率、教育研究充実度は、国公立、私立それぞれで偏差値を算出し、その結果を採用している。

3年連続で東大が1位、トップスリーは不動

以上の指標を用い算出した結果、トップ100にランクインしたのが、ランキングに掲載した大学だ。過去3年の順位も掲載しているので、各大学のランクの変遷も併せて注目してもらいたい。

トップは、3年連続で東京大学となった。受託研究費や寄付金などの外部資金は国立大の中では最上位。就職力でも、2000人を超える上場役員数など各分野で突出した値になっており、2位との差からも、ほぼ独り勝ちの状態だ。

2位は慶應義塾大学、3位京都大学と、トップ3は昨年とまったく同じ顔ぶれとなった。慶應大学は、昨年に引き続き創立150周年による寄付金が100億円を超えるなど、財務力の高さを示したのをはじめ、教育力では最多タイの九つのGPを獲得している。就職力でも、上場企業役員数(全体でトップ)、卒業後の年収などで高い数値を得ている。京都大学は、東大に次ぐ科研費や、自己努力収入といった、研究分野で高いポイントを得た。4位は大阪大学、5位は早稲田大学となっている。

豊田工大、武蔵野大がベスト10内に躍進

旧帝大と早慶で、ほぼ上位を独占した昨年とは異なり、今年の顔ぶれは少し違う。6位の豊田工業大学は、トヨタ自動車からの寄付金が多く、自己努力収入や自己資本比率が高い大学だが、2年ぶりの「就職率100%」が寄与し、再びベスト10の一角に入ってきた。10位となった武蔵野大学は、志願者数の増加がランクアップに大きく影響している。2004年の男女共学化以降も薬学部・看護学部増設と積極的に規模を拡大しており、受験者数は当時の倍以上となっている。

11位以下で大きく順位を上げた大学も見てみよう。11位の一橋大学は、卒業後の生涯賃金ランキングで2年連続のトップ(64ページ参照)になっているが、就職力だけでなく、財務力をはじめトータルでポイントアップを重ねており、一昨年の20位、昨年の19位から、このポジションまで順位を上げた。

12位は同志社大学。毎年、ライバル校といわれる立命館大学とほぼ並走状態だったが、今年は新設学部の設置で志願者数が増加、順位は大きく水をあける結果となった。

31位の法政大学は、武蔵野市にあった、付属中学・高校旧校地を売却し、経常利益率が上昇、大きく順位を上げる要因の一つとなっている。

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