33歳MBA会計士が手にした「人生第二章」

東京の会社員から、アジアのリーダーへ

授業の一環で訪問したのは、韓国企業の現代自動車と中国企業の北京汽車集団の合弁会社である「北京現代」の北京工場だった。

同社の役員が北京大学MBAプログラムの卒業生だったことから、特別に工場見学が実現したという。

ヒュンダイ成功の秘訣は、グワンシ(人間関係)

北京現代の役員が北京大学MBAプログラム卒業生だったことから、工場見学が実現

現代自動車は中国で成功している外資系企業のひとつだが、成功の秘訣は、グワンシ(漢字では「関係」)と言われる中国人特有の人間関係の作り方を徹底的に理解して、実践したことだそうだ。

中国では、会社などの組織のルールよりも個人的な関係、すなわちグワンシのほうが優先されることもある。大橋さんは言う。

「北京現代の広報担当者も指摘していましたが、現代自動車が成功したのも、過去10年以上にわたり、現代側のマネジメントが、中国政府関係者と個人的な人間関係を築いてきたからだと言います。北京現代が、北京大学に協力して学生を工場見学に招待するのも、その一貫かもしれないと思いました」

大橋さんは、今、北京での生活を振り返り、MBAがつなげてくれたネットワークの貴重さを感じている。

「北京では、北京大学の経営大学院の学生とネットワークを築くことができましたし、デュークの中国人同級生とも再会しました。ファンドマネジャーになっていたり、グローバルヘルスケア企業に就職していたり、皆、進路はさまざまでしたが、中国人同士のMBAホルダーのネットワークは特別なものだそうです」

起業した今、最もありがたく感じているのは、こうしたデュークの同級生からのサポートだ。

「ベンチャーインクを創業したとき、デュークの同級生にフェイスブックで報告をしました。すると、早速、台湾にいる同級生から、『こんな仕事があるよ。トモのレジュメ、送って!』と連絡がありました。デュークで培ったネットワークの価値を、日々、実感しています。起業した人には、心からサポートしてくれるんです。こんな将来を描けるようになったのは、MBA留学のおかげです。僕は合格するまでに苦労しましたが、今は、MBA留学をしてメチャクチャよかったと思っています」

”MBA後”に見える景色

大橋さんは、何と言っても、インディアン・スクールオブビジネスの日本人留学生第4号なのだから、きっとインドで起業するはず……と勝手に期待していた筆者は、東京で起業したと聞いて、少しがっかりしたのも事実。

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