日経平均は3度目の下落をするかもしれない 4月に上昇気流に乗るための条件とは何か

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もうすぐ桜が咲く。だが日本株の春はもう少し先かもしれない(写真:road/PIXTA)

3月14日の日経平均株価は前日比190円安の2万1777円で取引を終えた。

前回の「日経平均株価がそう簡単に急回復しない理由」(2月28日配信)では、「低調な商いが続いた場合、日経平均株価は2番底探りも」と予想した。その後の株価は最初の底(2月14日安値2万1154円)に対する2番目の底(3月5日安値2万1042円)をつけ、再び戻り基調だ。15日以降、どのような足取りをたどるのか。テクニカル面での代表的な底値形成パターンを解説しながら、今後の見通しを探ってみる。

本格的な上昇へ反転する代表的な2つのサインとは?

株価が底をつける「代表的な底値形成パターン」は、以下の2つだ。

(1)ダブルボトム
アルファベットの「W字」を描き、底値を2回つけるパターン。安値(1番底と2番底)がほぼ同水準で下げ止まりながら、売買代金が縮小すれば売り一巡のサインとみなす(1番底より2番底の価格が高いことが理想的)。
(2)トリプルボトム(逆三尊型ボトム)
底値を3回つけるパターン。以下の特徴が挙げられる。
① 1番底に対し2番底が若干下回るものの、商いが縮小する
② 2番底よりも3番底が切り上がり、商いがさらに縮小。売り一巡から底入れ感が台頭する
③ その後の上げが「ネックライン」(戻り高値を結んだ水準、現在の日経平均株価では2万2502円が起点)を上回り、商いが増加すれば、相場上昇の反転シグナルとみなす

こうした株価の「形」からアプローチすることを、フォーメーション分析という。ポイントは相場の転換点となるネックラインを早めに見極めることだ。

また株価の動きだけでなく、売買代金の増減も重要なサインとなる。売買代金は、1番底で最も増加し、2番底や3番底では減少傾向をたどり、そしてネックラインを上回るところで再び急増する。「ネックライン超え」と「商い急増」がそろえば、相場上昇の反転サインへつながっていく。ネックラインを上回ると、①底入れ確認から順張りの買い、②売り方による損失限定の買い戻しが重なり、商いが膨らみながら上げピッチも加速する。

次ページ売買代金の縮小は「売り一巡」を示唆?
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