トヨタが初披露した「UX」と「スープラ」の形姿 ジュネーブショー2018の出展車を総まくり

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このジュネーブショーではEVが人気を集める反面、トヨタが欧州市場における乗用車へのディーゼルエンジン搭載終了を明らかにするなど、ディーゼルへの逆風は止む気配を見せていない。このほか市販を見据えた現実的なコンセプトカーとしてはスバルが「ヴィジヴ ツアラー」を、BMWが「M8グランクーペ」を投入した。

スバルの「ヴィジヴ ツアラー」(筆者撮影)

空飛ぶクルマ

最後にジュネーブショーでは見逃せない、イタリアのカロッツェリアについて紹介しておこう。ピニンファリーナは香港の企業と共同開発した電気駆動のグランツーリスモ「HK GTコンセプト」と、限定12台の燃料電池スーパースポーツ「H2スピード」の市販バージョンを発表。イタルデザインはランボルギーニ・エンジンを備える限定5台の「ゼロウーノ」のロードスター、そしてアウディおよびエアバスと共同開発した空飛ぶクルマ「Pop.Up Next」の改良版を披露した。

空飛ぶクルマ「Pop.Up Next」の改良版(筆者撮影)

そしてジョルジェット&ファブリツィオのジウジアーロ親子と組んだ中国資本のGFGスタイルは、御大ジョルジェットの母親の名を冠した高級サルーン「シビラ」のコンセプトカーを発表した。いずれも少量生産に的を絞った凄みはあるものの、外国資本に頼るゆえかパワーユニットが従来と異なるせいなのか、かつてのイタリアン・デザインに馴染んだ感覚からすると、少し慣れが必要に思えた。

真田 淳冬 コラムニスト

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さなだ きよふゆ / Kiyohuyu Sanada

メーカーはじめ自動車業界に長らく籍を置き、1950年代から現代に至る世界中のさまざまな乗用車をドライブした経験を持つ。歴史、経済、技術といった分野をまたぐ広い知見を買った東洋経済オンライン編集部が独自に著者として招いた。

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