新型日産リーフに見るEVバッテリーの真実 累計販売台数世界一が誇る経験と信頼性

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近年、各国政府のガソリン・ディーゼル車の販売禁止目標の表明に合わせ、大手自動車メーカーが次々とEVシフトを表明している。次世代パワートレインを持つクルマとしてEVの存在感がさらに増すことは間違いない。

スマートフォン(以下、スマホ)は10年ほど前に登場し、今では老若男女が持つ当たり前のものになった。同じように、EVがクルマの選択肢として一般的となるのは時間の問題なのだろうか。

EV購入における不安とは?

現在、EVで真っ先に頭に浮かぶのは新型「日産リーフ」だろう。2010年に初代が発売された日産リーフはEVのパイオニアであり、累計販売台数世界一のEVでもある。日産リーフの強みは、発売から8年間で積み上げられた「世界一の経験」だ。

ベストセラー商品の場合、「多くの人が購入しているからいいものに違いない」という心理的な動機が働き購入することもあるが、もう少し論理的な説明もつく。

長期間販売を続けているクルマの場合、小さなことでも改善点が見つかると自動車メーカーはマイナーチェンジを施すのだ。同じ名前のクルマでも、絶え間なく進化していることになる。競合となるクルマのカタログに同じような数値が並んでいても、説得力が違う。

だが、「内燃機関を持たないことによる静粛性」「走行時にCO2を排出しない環境性能」など、さまざまなメリットがあっても、まだEVは爆発的普及にはつながっていない。

一般社団法人次世代自動車振興センターが行ったアンケートによると、EV非保有世帯の多くは「走行距離」や「充電インフラ」に不安を感じ購入しない傾向があることがわかる。身近な製品で同じバッテリーを電源にしているスマホをイメージし、EVの充電に関して不安を持つ人が多いのかもしれない。

※累計販売約30万台。2018年1月9日現在。日産自動車調べ

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