鉄道自殺「うつ病」と並んで多い原因は何か 仕事の問題と悩みが勤め人を自殺に追い込む

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一方、うつ病を原因に含む96人のうち、約7割にあたる67人はうつ病のみが理由だったが、残りの3割にあたる29人には別の原因との組み合わせが見られた

うつ病との組み合わせで最多だったのは勤務問題で計23人。うつ病という健康問題と、勤務問題の両方を原因として抱える人がこれだけいたことになる。この内訳として最も多かったのは「仕事疲れ」との組み合わせで8人、次いで「職場の人間関係」が6人、「職場環境の変化」が5人となった。

これらは、52種類ある全原因の組み合わせ(単独原因を除いた2652通り)のうち、特に多い組み合わせだった。

同様に、「職場の人間関係」「仕事疲れ」を軸として原因の組み合わせを見てみると、どちらもうつ病との組み合わせが最多となった。

勤務問題での自殺は月曜朝が最多

鉄道の運行との関わりでは、一都三県で勤務問題を原因とした被雇用者の鉄道自殺は、曜日別では月曜日が13人、時間帯別では午前8時台から午前10時台(2時間刻み)が21人でもっとも多く、曜日と時間帯を組み合わせた84通り(7日×12時間帯)中、月曜日のこの時間帯が6人で最多だった。

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