『転職する際の信用調査が不安です』(33歳男性) 城繁幸の非エリートキャリア相談

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処方箋:『終身雇用時代の遺物を気にしてもしょうがない』
 
 ただ、今でも一部の企業(中途採用をほとんど行っていない中小企業など)や、きわめて機密性の高い研究職などでは、例外的に同じ趣旨の調査を行うケースも見られます。

 もっとも、そういった場合でも、現在在籍中の企業に対してダイレクトに探りを入れるなんてことはまずありえません。

 退職後であれば調査の可能性もありえますが、そういった場合、よほどのことが無い限りは、悪意のある中傷はされないでしょう。会社側としても、いまさら退職した人間とのトラブルは避けたいはずですから。

 ということで、履歴の事実関係に大きな齟齬が無いのであれば、特に心配される必要はありません。恐らく以前経験された問い合わせも、法案施行前のお話だと思われます。

 最後に。終身雇用が崩れた今、企業と労働者は本来の対等な力関係に戻りつつあります。会社に縛られる必要も、会社にとって便利な人間である必要も全然ありません。

 労働者の権利として、職業選択の自由を堂々と行使してください。

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