カーナビ縮小で大苦戦する、JVCとパイオニア 進化するスマホで破壊される、日本の得意分野

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セグメント情報を調べますと、最も大きな減益となっている事業は、「カーエレクトロニクス事業」であることがわかります。前年同期では、売上高は270億円、営業利益は15億円ありましたが、今年4~6月は売上高が252億円、営業利益は赤字となり、3億円の損失を計上しました(下表)。

それから、「ホーム&モバイルエレクトロニクス事業」も大幅な減収減益となっています。こちらもスマートフォンの普及によって、音響機器市場が縮小していることが原因です。

損益計算書に戻りましょう。売り上げた商品やサービスに直接かかわる経費、たとえば仕入原価や製造原価などのうち販売された分の経費を示す「売上原価」は、ほぼ横ばいとなっています。そして、「売上高」から「売上原価」を差し引いた「売上総利益」は、222億円から192億円までの減少となりました。

営業にかかった費用や広告費、会社の運営費用などが含まれる「販売費及び一般管理費(販管費)」は、前年とほぼ変わりません。そのため、「営業利益又は営業損失」は、売上高が減少した分だけ落ち込み、19億円の黒字から10億円の赤字を計上することとなりました。

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