iPhone販売台数、10-12月期は予想に届かず

2015年をピークに需要が徐々に後退

 2月1日、米アップルが同日示した第2・四半期(1─3月)の売上高見通しは、市場予想に届かなかった。2017年11月撮影(2018年 ロイター/Maxim Shemetov)

[1日 ロイター] - 米アップル<AAPL.O>が1日示した第2・四半期(1─3月)の売上高および粗利益率見通しは、市場予想に届かなかった。また、売上高の大半を占めるスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の10─12月期販売台数も市場予想を下回った。iPhoneは、2015年をピークに需要が後退しつつある。

ただ、同社は保有する現金約2850億ドルの半分以上を株主に還元する可能性を示唆。iPhoneの販売価格も上昇したことから、投資家の懸念は和らいだ。

時間外取引のアップル株は3.3%値上がりした。

ローゼンブラット・セキュリティーズのJun Zhang氏は「1─3月期の売上高予想は、一部で懸念されていたほど悪くなかった」と述べた。

アップルは1─3月期の売上高を600億ー620億ドルと予想。トムソン・ロイター・エスティメーツのまとめたアナリスト予想の657億3000万ドルを下回った。粗利益率見通しは38─38.5%とし、アナリスト予想の38.9%を下回った。

10─12月期のiPhone販売台数は7732万台。ファクトセットのまとめたアナリスト予想の8003万台だった。

一方で、iPhoneの新規機種への需要は強く、平均販売価格は796ドルと、市場予想の756ドルを上回った。ルカ・マエストリ最高財務責任者(CFO)は、最新モデル「iPhoneX(テン)」のほか、「8」と「8プラス」に対する引き合いが強かったことが背景にあると説明した。

アナリストは、iPhoneの販売台数が頭打ちとなる中でも、平均販売価格の上昇によって増収が期待できるとみている。

10─12月期のiPhone部門売上高は全体の約70%を占め、今後も売り上げの柱となる見通し。一方で、音楽配信などサービス部門の売り上げも伸びている。

総売上高は約13%増の882億9000万ドル。アナリスト予想平均の872億8000万ドルを上回った。

音楽配信サービス「アップルミュージック」、モバイル決済サービス「アップルペイ」、「iCloud(アイクラウド)」などのサービス部門の売上高は約18%増の84億7000万ドル。アナリスト予想は86億ドルだった。

10─12月期の純利益は1株当たり3.89ドルと、前年同期の3.36ドルから増加。アナリスト予想は3.86ドルだった。

アップルは10─12月期の業績が過去最高になると見込んでいたが、想定通りとなった。

アップルによると、米税制改革で実現する法人税減税などによって、1─3月期の税率は約15%となる見通し。また、海外で保有する資金の還流(リパトリ)に伴い380億ドルの税金を支払う。資金還流の時期や規模は明らかにしなかった。

マエストリCFOはロイターのインタビューで、バランスシート上で現金と負債の均衡を目指す方針を表明。「(現金から負債を差し引いた純キャッシュ残高である)1630億ドルをゼロにする」と述べた。

株主への資本還元という形で純キャッシュ残高を削減するのか、設備投資や買収といった形で純キャッシュ残高を削減するのかは明らかにしなかった。

アップルは12月末時点で、約2850億ドル相当の現金を保有している。

モーニングスターのアナリスト、ブライアン・コレロ氏は、純キャッシュの削減計画について「うれしいサプライズだ」とコメントした。

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