震える!「クロコダイル上司」の実態と対策 「私が若い頃は…」の叱責にどうすべきか

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「“私が若い頃は”おばさん」とは、自分の若かった頃にしたほどの苦労を若手社員がしていないと、若手の惰弱さへの怒りを露わにするおばさんのことです。

このおばさん、特に若手へのあたりが非常に強く、男性社員に対しても慈悲はありません(なお、同じタイプのおじさんもたくさんいます)。

男性社員Bさんもこのおばさんに目をつけられてしまったタイプです。Bさんは、30歳の時に、日系大手メーカーに営業職として転職しました。上司は50代の女性で、化粧っけはあまりなく、その視線はクロコダイルのような鋭さでした。

Bさんは、入社当日、上司に元気にあいさつにいきましたが、なぜか反応がありません。こちらのほうをちらりとも見ず無視されてしまいました。「変な人だな……?」と思っていたBさんですが、ここから悲劇は始まったのです。

上司からBさんに指示があるときは1行メールが送られてくるだけでして、詳細を聞こうとしても無視されてしまいます。そして、指示がないので自分なりに仕事をするのですが、彼女の意に沿わないことをやってしまうと、

「なんでこんなこともできないの?私が若い頃はあなたぐらいの年の時にはこのぐらいできてたわよ!?」

チームの前で大声で叱責されてしまうのです。

なぜBさんを標的に?

そして極めつけは、会議中、最近結婚したBさんの薬指にある指輪がきらりと光ったとき。その上司は、

「まぶしいわね……」

とぽつりとそのクロコダイルの視線でいうのです。さすがにBさんはゾッとしました。

ちなみにこの上司は結婚していて、中学生ぐらいのお子さんもいらっしゃいますので、新婚のBさんを嫉妬する必要はないはずです。もはや前前前世ぐらいで、Bさんは上司の孫娘ぐらいを殺したのかもしれないぐらいの嫌われ方です。きっと殺したのでしょう。

Bさんは、何をしても上司に怒られてしまうので、ヘロヘロでしたが、Bさんは転職したばかりなので、ここでへこたれるわけには行きません。

こんな女上司にもお気に入りの社員はいました。このお気に入り社員はいつも楽しく上司とお話をしていて、怒られているのを見たことがありません。彼はBさんと同年代で、一体自分と何が違うのか不思議に思ったBさんはその同僚を観察することにしました。

すると、気づきたくないことに気がついてしまいました。

次ページBさんの「発見」
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