ビットコイン暴落でも冷めない日本人の熱気 チャンスにかける個人投資家と取引所
仮想通貨の代表格・ビットコインの値動きが激しい。1月16日、それまで170万円台だったビットコイン(BTC)価格は、一夜明けると105万円まで下落した。昨年後半の急騰で12月中旬につけた220万円台から、わずか1日で半値となった(価格は取引所大手のビットフライヤー)。
昨年、BTCは買いが買いを呼び、1年で価格が20倍以上になったが、今回はそれが逆回転した。足元のBTC価格は130万~140万円台で推移しているが、急騰局面の際に魅了され、天国を期待してBTCを買った人は、一時的に地獄のような心境に陥ったことだろう。
背景にあるのは、各国の規制強化だ。韓国の朴相基(パク・サンギ)法相が仮想通貨取引の禁止法案を準備していることを公言。ドイツ連邦銀行の理事が仮想通貨の国際的な規制の必要性を訴えたほか、中国政府によるさらなる規制強化の動きも明らかになった。
1月22日発売の『週刊東洋経済』は、「ビットコイン 天国と地獄」を特集。仮想通貨市場になだれ込むマネーの実態や仮想通貨が金融システムに与える影響などを分析している。
各社が大々的に広告宣伝を実施
足元の価格が軟調とはいえ、日本人の「ビットコイン熱」は当面冷める機運はなさそうだ。理由の一つは、仮想通貨を取り扱う取引所各社の積極的な広告宣伝だ。
ビットフライヤーに並ぶ大手のコインチェックは2017年12月上旬から、タレントの出川哲朗氏を起用したテレビCMを実施し、同月の口座申し込み件数は前月比で10倍に膨らんだという。同社の2017年12月単月の取扱高は現物取引(自己資金による取引)ベースで3兆円に到達した。取引所中堅のZaif(ザイフ、テックビューロが運営)は、昨年の12月中旬から、お笑い芸人のかまいたちを使ったYoutube動画を配信している。
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