「知覚過敏」今さら聞けない原因と治療の基本 「歯がしみる」日本人の4人に1人が悩む

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知覚過敏の主な原因は8つ挙げられます。

知覚過敏の主な原因

(1) 歯周病

歯周病が進行してくると、歯茎が下がってくるため歯がしみやすくなります。

歯周病とは「歯肉・歯根膜・セメント質・歯槽骨で構成される歯周組織が、口の中の細菌感染によって破壊される慢性炎症性疾患のこと」(日本歯科衛生士会ホームページより)。成人だけではなく小・中学生などの若年層も多く罹患(りかん)しているとされています。

適切に歯磨きができていないと、健康な歯ぐき(歯肉)に炎症が起こり、それを改善しないまま深部の歯周組織まで炎症が波及すると、歯と歯肉の境目の溝が深くなり、歯周ポケットが形成されます。これが重症化してしまうと歯がぐらつき始め、残念ながらたくさんの歯を失ってしまうことになりかねません。

しかも歯をしっかり磨いていても、気づかずに歯周病になっている人がかなり多いのです。知覚過敏も知らずに引き起こされている可能性があるといえるでしょう。

(2) 加齢による歯茎下がり

歯茎は加齢によっても少しずつ下がってきます。それに伴い知覚過敏が現れることがあります。

(3)強すぎる歯磨きのブラッシング圧

歯ブラシでのブラッシング圧が強すぎると、歯茎を傷つけ歯茎が下がりやすくなってしまいます。また、強すぎる力で磨き続けることで歯がすり減ってしまい、余計にしみるようになってきます。

(4) 歯ぎしり、食いしばり

歯ぎしりや食いしばりをしていると、歯のかむ面が異常にすり減ってしまい、象牙質が露出してしみることがあります。また、歯ぎしりや食いしばりは歯の根元に力をかけてしまい、歯の根元がくさび状に欠けてしまう「くさび状欠損」を起こし、そこからしみるようになることもあります。

(5)酸性食品の取りすぎ

炭酸飲料をよく飲んだり、酸っぱいものをよく口にしたりする人は、その強い酸によって歯が溶けて象牙質が露出し、しみる症状が出る場合があります。

(6)虫歯の治療後

虫歯を削った後は歯の神経が過敏になっています。そのため、治療後はある程度の期間にしみる場合が多く見られます。

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