松村邦洋50歳、「8カ月で30キロ減量」の舞台裏 いったい、どんなトレーニングを行ったのか

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ウエイトトレーニングをしたことがある人ならば想像できると思うが、20RMの設定で10~15回を3セットという数字は、運動に慣れていない、つらい筋トレは嫌だと思っている人でも比較的楽に動かせる設定だ。

松村さんの場合、2016年12月26日計測の体組成データを見ると110.6キロの体重で体脂肪率41%、基礎代謝が1895kcal、推定筋肉量61.9キロだった。1キロあたりの基礎代謝は17.1。筆者が減量を開始した頃、同タイプの機材で計測したことがあったが、体脂肪率はほぼ同じで体重は136キロ、基礎代謝は2500~2600kcalで基礎代謝基準値は18.5ぐらいだった。同年齢男性の基礎代謝基準値はおおよそ22程度なので、体重に比しての基礎代謝はかなり低かったと言えるだろう。

普段の生活を活動的とすることを優先

こうした身体データを参考にしながら、松村さんが希望していた「普通の体型」を得て、健康的な生活スタイルを実現するため、まずは“動ける体”を少し長めの期間を使って作ることで、普段の生活を活動的とすることを優先。そのうえで、最後の仕上げとして5週間で筋肉量を増やしていくプランだったことがわかる。

鍛え上げた肉体を作り出すのではなく、50歳を過ぎても健康的で楽に暮らせるようにという目的に合致しており、ステレオタイプなライザップのイメージとはかなり違ったものだ。

実際、有酸素運動のイメージが少ないライザップのプログラムだが、初期段階からインドアバイク(バーンアッププログラム)を積極的に活用していたと松下氏は話す。

「上半身の種目はこなせていたのですが、下半身は特に膝の可動域が狭く、スクワットやランジといった動きを正しいフォームで行うのが難しい状況でした。そのため、有酸素運動で消費するとともに、体に負担をかけずに無理なく筋力もつけるためバーンアッププログラムは、かなりの割合で入れていました」(松下氏)

インドアバイクは軽い負荷で行うと主に有酸素運動となるが、負荷を上げていくと大腿四頭筋やハムストリングスの発達を促す。体重や体型に影響を受けにくいため、パーソナルにコーチングを受けながらこなすと、減量と下半身の筋力増を同時に進めることができる。

とはいえ、やはり“減量”の主役は食事にある。

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