1年を豊かに生きるには「哲学」体験が必要だ 「ハッ!」とする経験が思考を高めてくれる

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次に紹介するのはフランスの哲学者・アラン(1868~1951年)。アランは「日曜日のプロポ」というコラムを新聞で連載した人気コラムニストでもありました。

コラムのテーマは現代的で日常に寄り添ったものが多く、抽象的なことを難しく論じる哲学書とは一線を画していたのです。日本でも人気の高い哲学者ですね。

アラン『幸福論』石川湧 訳/角川ソフィア文庫/2011年(イラスト:ポプラ社提供)

アラン流・人生の楽しみ方

上機嫌、つまりポジティブな感情というのは、自然とやってくるものではありません。自らの意志と自制によってもたらされるものです。気分にまかせていれば、悲観的になりやすいのが人間。

これは、切ったリンゴを放置していれば、だんだん酸化して黄色くなってしまうのと同じ。感情を野放しにしているだけでは、「悲観的な気分」に陥りやすいものなのです。

では、どうすれば気持ちを酸化させずにすむのでしょう? アランが説いたように、自らで「楽しく」努める工夫が必要でしょう。

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