「儲かる道の駅」と「赤字の道の駅」にある差

「道の駅成功請負人」中澤さかな氏の持論

沖縄には干物を作る習慣はなかったが、作ってみたら思いのほか美味しかった(写真:石川漁協協同組合)

「沖縄に通ううちに、“そういえば沖縄には干物がないな”と気づきました。高温多湿の気候のため、干物をつくる習慣がなかったのです。しかし、現代ならば冷風乾燥機や冷水機などの機材を導入すれば解決する話。試作で味を見て十分戦えると判断し、商品化を決めました」。

地元の人ではなかなか気づけない視点で、今までなかったものを生み出す力が中澤氏の強みだ。そこには、「ほかにないものに取り組まなければ、これからは生き残っていけない」という考えがある。

「前例がないことに挑戦すると想定外のことばかりで、夜も眠れないほど悩むこともあります」と中澤氏。「しかし、いま成功と言われている事例にもそうした時期があり、試行錯誤や軌道修正を繰り返すうちに打開策が見つかりました。大事なのは粘り強く続けることだと思っています」

道の駅は農水産業活性化の拠点になれる

これまで20を超える施設のプロデュースを行ってきた結果、「道の駅や直売所は、地域の農水産業活性化の多機能拠点になりうる」と確信を持っているという。地域産品の販売や飲食の提供のほかにも、地域の情報発信、食ブランド開発、都市部への販路確保、食育などさまざまな役割を果たせるはずだというのが持論だ。

しかし、日々の運営に精一杯で、地域を盛り上げるための施策を打つことができていない道の駅や直売所も多い。道の駅に関していえば、2015年の新規登録数39駅、2016年28駅、2017年27駅と毎年20〜40ほど新たな駅が誕生しているが、実際のところ既存の駅の経営状況はどうなのだろうか。

そもそもの仕組みについて説明すると、道の駅は市町村やそれに準じる公益法人などと道路管理者が連携して設置し、国交省によって登録される。駐車場・トイレ・情報提供施設・休憩施設などの整備に関する費用には国交省から補助金が下りるほか、併設する地域振興施設の部分にも各種補助事業の採択を受けられる場合がある。

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