ウイルス検知率「99.7%」を実現したAIの正体 IT資産は今この瞬間も危険にさらされている

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これによって、不正なファイルを瞬時に検知し、動作する前に隔離することが可能になります。第三者機関の評価で、防御率(検知率)は99.7%※です。一般的なアンチウイルスソフトの検知率は40%程度とされているので、非常に良い数字といえます。
※2016年1月、セキュリティ製品の性能検証・比較検証を行う第三者機関「AV-TEST」にて評価

いよいよ実用段階に来た「AI」の衝撃

河之口 従来当社は、機密情報の外部漏洩を防ぐための技術を培ってきました。この技術はマルウエアの侵入経路の追跡や再発防止策にも応用できるものですが、以前はマルウエアを事前に止める製品がなかったため、セキュリティ事故の「事後対策」としてしか役立てられませんでした。

AIでマルウエアを止めるというCylanceの取り組みを最初に聞いたときは、流行のAIを使って最先端のアプローチをしている会社だろうと思いましたが、いざ製品を試してみると、信じられないレベルの高性能であることが明らかになりました。これまで長年、内部脅威対策の分野で事業を展開してきた当社が、外部脅威の分野に進出を決めた理由もこの点です。

マルウエアの検知・隔離だけでなく、感染原因の追跡や再発防止策も行えるツールを活用する必要がある

マクルアー最近はAIがバズワードになっているため、AI活用を掲げるアンチウイルスソフトも登場してきましたが、当社は5年半以上前から複数のアルゴリズム・数学的なモデルを駆使して攻撃を予測防御してきた実績があります。蓄積してきたノウハウや経験が、他社とは大きく異なると自負しています。

河之口 達也
エムオーテックス 代表取締役社長

河之口 こうした背景があり、Cylance社と当社は、2016年5月に日本国内初のOEM契約を締結。既存製品「LanScope Cat」に「CylancePROTECT®」を統合した、外部脅威対策の決定版「プロテクトキャット Powered by Cylance」の販売を開始するに至りました。その販売実績から、「2016 Japan Partner of the Year」も受賞しています。

―― 両社のパートナーシップにより、今後、どのように日本企業の情報システム部門や経営者を支援していく考えでしょうか。

マクルアー セキュリティ分野の人材不足が深刻ですが、近々にそれが改善するとは思いません。我々2社がノウハウを相互補完しあうことにより、もっとも先進的な外部脅威対策ツールを提供し、日本企業の複雑な事故対応プロセスを劇的に効率化することができるのです。

河之口 両社のビジョンは、「本質的かつ普遍的なものを追求する」という点で共通しています。そしてそのビジョンを実現するために最先端のテクノロジーを活用し、サイバーセキュリティに革命を起こしています。しかし企業経営者の方々も含めて、この分野は分からないことが多いというのが実情だと思います。この「分からないこと」を翻訳し、伝えることが当社の責任だと考えています。今後はより一層伝えることに注力し、日本のサイバーセキュリティの概念を塗り替えていきたいと考えています。

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