本音対談、若き起業家の「鈍感力」が凄すぎる 観客唖然「家がなかった」「1日で3億円流出」…

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尖った4人の起業家が語ります(撮影:尾形文繁)
発売たちまち15万部を突破した、ナイキ創業者フィル・ナイトによる自伝『SHOE DOG(シュードッグ)』。父親から借りた50ドルを元手に売り上げ300億ドルの会社を作り上げた「熱狂人生」に触発されたベンチャー起業家たちが、11月9日の夜、日本橋浜町にあるHama Houseに集まった。
「現代日本のフィル・ナイトを探せ」と題して、テクノロジーの未来に挑戦する「尖った日々」を4人の男たちが語った。笑顔で語られる「壮絶」な内容に観客が唖然とした対談のもようを、ダイジェストでお伝えする。登壇者は、株式会社grooves・池見幸浩氏、株式会社Origami・康井義貴氏、株式会社バンク・光本勇介氏、ファクトリエ・山田敏夫氏。

「掲示板」時代にスニーカーを通販

grooves・池見幸浩氏(以下、池見):フィル・ナイトは、日本ではあまり露出の多くない起業家ですが、彼の著書『SHOE DOG(シュードッグ)』がとんでもない勢いで売れているようです。

「SHOE DOG」特設サイトはこちら

今日はここにいる若き起業家の皆さんに、ナイキの魅力や、起業にまつわるご自身の体験を率直に語ってもらいたいと思います。最初に、康井さんから。康井さんは、スマホを使った新しい決済サービスを立ち上げて、eコマースや決済の世界を変えようとしている方。そして、ナイキが大好きなんですよね。今日履いているのもナイキ?

Origami・康井義貴氏(以下、康井):はい、エアジョーダンです(笑)。僕は、子供時代にエアジョーダンを履いてサッカーをやっていました。やがてエアマックスやマンガの『スラムダンク』が人気になって、日本では「エアマックス狩り」が起きましたよね。その頃、僕は、オンラインでモノを販売することを考えて、スニーカーを仕入れ始めました。

池見:康井さんのビジネスの原体験は、スニーカーというわけだ。光本さんはどうでしょうか。光本さんが創った会社、ブラケットはスタートトゥデイの子会社になった後、すぐに再度独立したり、「CASH」というオンラインの質屋のようなサービスを立ち上げて、あっというまに3億円が流出したりと、いま話題の方です。

バンク・光本勇介氏(以下、光本):実は、私も昔、ナイキの靴をネット販売していました。当時は、楽天もヤフオクもありませんから、ネット上の掲示板に情報を書き込んで、地方の人に売っていました。それがバンバン売れたので、「すごい、いつかインターネット事業を起こしたい」と思いました。

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