「食べ放題」「飲み放題」の"損得"を考えてみた

一体どうすれば元を取れるのか?

ポイントは、食べ放題ランチで3000円はトクか、ではなく、自分は本当に食べたいものが並んでいるかわからない食事に3000円を払うべきかについて考えるべきだろう。普段1000円以内でお昼を済ませている人だとすれば、その3倍の金額を払うのだから、自分が本当に食べたいものを確実に食べたほうが普通に考えると有意義だろう。もちろん、食べ放題には未知なる料理との出合いという楽しみもある。ただし、それは損得とは別の話だ。

となれば、食べ放題に誘われた際の判断としては、事前のメニューチェックが必須だろう。普通のランチで1000円では食べられそうにない品が3品見つかれば、まあ付き合ってもいいだろうし、店に着いたら高そうなものから皿に取る。損得を考えるなら、間違っても健康を考えたりして、野菜サラダから始めてはいけない。ダイエットのテクニックにベジファーストという食べ方があるが、食物繊維を先に食べることは早く満腹感をもたらしてしまう。スープもまたしかり。食事のコースで、必ず先に野菜、そしてスープが出てくるのはなぜか。メインを出す前に、お腹がある程度落ち着くからだ。ダイエット上では正しいが、食べ放題では厳禁だ。ステーキでも天ぷらでもロブスターでも、とにかく「今日はこれ」と決めたメニューをとっとと攻略し、満足してから余力があれば野菜に目を向けよう。

飲み放題ならビールを狙え

料理とは違い、お酒の飲み放題は元を取る計算はしやすいかもしれない。ぐるなびやホットペッパーグルメで、飲み放題付きの忘年会メニューを調べたところ、新宿エリアでは2~3時間で飲み放題付きなら、安いところでは2500~3500円でいけそうだった。うち、アルコール分は1000~1500円だとしよう。飲み放題になる対象は、生ビール、ワイン、日本酒、ウイスキー、サワー、チューハイ、焼酎、梅酒、ソフトドリンクといったところ。ただ、時々あるのが、生ビールはスタンダードなプランには入っておらず、おカネを追加したプレミアムなプランにすればOKというパターンだ。なぜかというと答えは明白で、飲み放題でビールをどんどん頼まれると店が儲からないからだ。

2017年の税制改正で、ビール系飲料の税額改定が決まったことを記憶している人も多いだろう。現在、ビールは350ml当たり77円の酒税がかかっている。ビール酒造組合の資料によると、コップ1杯当たりビールの酒税額は40円、ワイン、缶チューハイは14円、日本酒が22円と、ビールの高さが際立っている。2026年までにビールと発泡酒、第3のビールといわれるいわゆるビール系飲料の税額を54.25円に統一する方向が決まったが、ビール以外の発泡酒等は税額が上がることになるため、庶民にとっては痛い改正だ。実質値上げといってもいいかもしれない。

まだ先のことだと構えていたら、2017年6月から安売り規制が始まった影響で、小売店でのビールは値上がりしているところが多い。だからこそ飲み放題という定額の仕組みではビールを選びたいのだが、店側にとってはまったくうれしくないだろう。サワーやチューハイ、ハイボールであれば、配合によって原価率を下げることも可能だが、「アサヒのスーパードライ」「キリンの一番絞り」などと銘柄を表記するビールでは、配合や仕入れで原価を下げることはできないからだ。

がぜん、ありがたみが増してくる飲み放題におけるビールだが、1000円で飲み放題として、店のいつものビール売価が500円だとすれば、まあ2杯以上飲めば元は取れる計算になる。乾杯と、2杯目までビールにして、後は好きなものを飲めば、一応アルコール面では「勝った!」と思っていいかもしれない。

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