日本株をガッツリ買っている外国人の「正体」

米国に出張してわかった「2つの深刻な真実」

彼らの答えは、一様に「No」だった。保有比率を落としていないのである。その理由はいくつかあった。

わかっちゃいるけど、やめられない

たとえば、米国株が割高になったのは、つい最近ではなく、数カ月前でも既に高すぎた。そこで売りから入ったら、担ぎ上げられてしまい、損失が出た。今回も売ったら、「群衆」に流されてさらに株価が上がり、少なくとも短期的にはまた損をするのではないか、という恐怖がある。

あるいは、大きな運用組織(大規模な年金など)の場合は、ファンドマネジャー自身が警戒的に考えても、正式な運用方針の決定組織(「投資委員会」など)を説得しにくい。委員会で「米国株を売ろうとする理由は何か」と尋ねられて、「皆が皆、株が上がると言っているので、長年の勘ではこれは危ないです」と言っても、通らない。

また、米国市場における資金配分上、米国株式が高いので、米国国債や社債に資金を移そうと考えても、既に国債も社債も買われ過ぎていて、資金を持って行くところがない。強いて言えば現金だが、短期金利が低すぎて、運用目標を達成できない。

さらに、数理モデルを使って資産配分を行なっている投資家では、VIX指数(いわゆる恐怖指数)をモデルに取り入れているところが多い。VIXが低迷していることが、将来の株価変動リスクが小さいことを意味するため、「より多く株式に資産を配分せよ」、という算出結果がモデルで示される。それにファンドマネジャーとして逆らいにくい。

などなどなど、「米国株は高すぎるけど、こうした理由で売れないんだ、ぶつぶつぶつ…」というつぶやきが多く聞かれた。

このように、割高だと考える米国株の買い持ちを、「わかっちゃいるけどやめられない」という状況に皆が追い込まれている、という事態は、筆者にとって、かえって先行きどこかで危ない展開に入るのではないか、という警戒感をさらに強めることとなった。

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