「現金主義」では経営スピードは上がらない

「カードでドル決済」が為替リスクをクリアに

年間1000万円近くの差損が出ることも

「この為替差損は、何とかできないのか」

かつてサーバーワークスの役員会では、そういう話題が頻繁に出されていた。アマゾン ウェブ サービス(AWS)導入支援・運用サービス・自動化ツール提供というソリューションをメイン事業として展開する同社では、米ドルでの決裁が多く毎月の為替差損に悩まされていたのだ。代表取締役の大石良氏が語る。

「時には為替差益も出るのですが、当社の場合、不思議と損続きでした。場合によっては年間で1000万円近くの差損が出てしまうのです。いくら頑張って売り上げを伸ばしても、最後に為替差損で利益が圧縮されることには役員、社員も不満を持っていました」

AWSはアマゾンのクラウド事業だ。その「導入支援」という事業でなぜ為替が関係してくるのか。

AWSを利用する場合は、クレジットカードによるドル決済が原則だ。しかし、アマゾンのサービスを利用したくても、なかには社内ルールで「カードでのドル決済」ができない企業もある。そういう場合は、同社が導入支援とともにアマゾンへの支払いも代行するのだ。同社はユーザーから日本円で支払いを受け、アマゾンに対してはドルで支払うことになる。

当然のことながらこのフローでは為替リスクを伴う。取り扱い規模が小さい時には、為替差損も問題にならなかったが、年間の売上高が億円単位になると、差損の額も膨らんでくる。

ところがアメリカン・エキスプレスからの案内で、大石氏は請求も支払いも米ドルで行う「グローバル・ダラー・カード(Global Dollar Card)」が日本で申し込みできることを知った。支払いタームが60日間と長く設定されていることにも好感を持った大石氏は、早速このカードの導入検討に入った。

米国における実績、信頼性、ブランド力

同社は2005年からアメリカン・エキスプレスのコーポレート・カードを導入して使っていた。

「コーポレート・カードを導入するまでは、購買担当の社員が自分のカードを使って立て替えることもありましたし、現金決済にすることもありました。当時はまだそれほど金額も大きくありませんでしたが、社員がカードで支払い、立て替え申請をして、給与と合算して振り込むという一連の事務手続きは経理部門の負担になっていました。また、個人のカードにポイントがつくことには不公平感もありました」(大石氏、以下同)

株式会社サーバーワークス
代表取締役
大石良

コーポレート・カード導入時も最初からアメリカン・エキスプレスに決めていたわけではない。ただ、米国のIT企業との取り引きが多いことを考えると、やはり米国での実績や信頼性、ブランド力を重視したいと思い、結果として、アメリカン・エキスプレス以上のカードは見当たらなかった。

また大石氏が重宝しているのは「使用履歴をCSVとPDF両方のデータで取り出すことができる点だという。データを別のシステム上で使いやすいCSVと、書き換えができず書類としての信頼性が高いPDFの2つがあることで、データ管理の利便性が高くなるからだ。さらにセキュリティの面でも、大石氏はアメリカン・エキスプレスを高く評価する。

「今でも米国の新しいクラウドサービスを見つけると、提供企業のバックグラウンドがよくわからなくても、いいサービスだと判断したら購入します。ところがある時アメリカン・エキスプレスから、当社がサービスを購入した米国企業について注意を促す連絡がきたのです。幸い、トラブルはありませんでしたが、そういうところまできちんと見てくれていることを知り、それまで以上に信頼感が高くなりました」

請求も支払いもドル決済で完結

そして2017年、為替差損の問題はグローバル・ダラー・カード(Global Dollar Card)で改善できることが判明。大石氏はさまざまな条件を確認した後、グローバル・ダラー・カード(Global Dollar Card)への切り替えを決断した。

「米国企業への支払いには海外送金、為替予約という方法もありますが、支払いタームも短い。それがグローバル・ダラー・カード(Global Dollar Card)のおかげで手間をかけずに、為替差損を心配する必要がなくなった。実は、為替のもう一つの大きな問題は決算が予測できないことなんですよ。確定した数字がないと経営判断もできない。ですから、グローバル・ダラー・カード(Global Dollar Card)のおかげで経営スピードが上がったと言ってもいい」と話した大石氏は、最後にこう結んだ。

「日本にはまだ現金主義が色濃く残っていますが、決済はクレジットカードで行ったほうがセキュアですし、記録もきちんと残ります。どこの会社でも多額の現金を出し入れする手続きの煩雑さは、軽視できないと思います。それに長期的に見れば円の価値は下落していく可能性があります。そういう時代に資産を円だけで持っているのはどうでしょうか。当社のように米国企業と取り引きすることの多い企業はドル決済のほうが圧倒的にいいし、経営的視点からドル決済を選択肢の一つに持つことは重要だと思います」

為替差損という厄介な問題から解放されただけでなく、経営スピードを上げることに成功したサーバーワークス。アメリカン・エキスプレスのグローバル・ダラー・カード(Global Dollar Card)という力強い武器を手に、さらなる成長を見据えている。

*グローバル・ダラー・カード(Global Dollar Card):アメリカン・エキスプレス(米国)が米ドル通貨で発行するカードです。

株式会社サーバーワークス

アマゾンによるクラウド・コンピューティング・サービス(=AWS)に特化したインテグレーションを行う企業。2014年にはAWSパートナー・ネットワーク(APN)の日本企業では、マネージメントサービスプロバイダーとしてのコンピテンシーを初めて取得。AWSのコンサルティングパートナーの最上位であるAPNプレミアコンサルティングパートナーにも選ばれている。同社のことが広く知られるようになったのは、2011年の東日本大震災のとき。日本赤十字社のサイトが義援金の申し込みアクセス集中でダウンしそうになった際、同社がAWSを使ってレスキューし、その後48時間で義援金サイトを立ち上げたことで、名を上げた。現在、約600社にAWS導入支援・運用サービス・自動化ツールという3つのソリューションを提供している。本社は東京都新宿区。従業員数93名。
労働力不足に立ち向かう中堅企業
~「中堅企業調査レポート2017」の結果から~

アメリカン・エキスプレスは、中堅企業の課題や将来への取り組みの実態を把握すべく、日本の中堅企業への意識調査を毎年実施している。321社に行った調査結果からは、労働人口不足に対処すべく、真摯に働き方改革に取り組み、従業員に柔軟な働き方を認めている中堅企業の姿が浮かび上がってくる。
※年間の売上規模が約5億円以上、250億円未満の企業

>>>「中堅企業調査レポート2017」の詳細はこちら

資料請求
関連ページ
創業245年の老舗が決断したAMEX導入
「入るを量りて、出ずるを制す」の実現へ