リテールでトップ目指す 組織文化を変えなければ−−細谷英二 りそなホールディングス会長

リテールでトップ目指す 組織文化を変えなければ−−細谷英二 りそなホールディングス会長

株価の低迷で、公的資金の返済が計画通りに進みません。

頭の痛い問題だ。国民負担の回避という観点から政府も悩んでおり、膠着状態だが、2009年4月に優先株の一部(1633億円)に強制転換期日が来るので、下期から交渉を本格化させる。われわれは転換による希薄化を回避するため、買い入れ消却したい。だが、転換される場合に備え、今月8日に1100億円の普通株の取得を発表した。株価の安いときに、用意しておくということだ。具体策を出し、市場からは好評だ。普通株は市場売却していただくことと、第一生命のように、提携先に市場外で取得してもらう方法とを考えている。

資本提携が注目されます。野村グループとの関係は。

資産規模ではメガバンクに勝てないので、真のリテールバンクとしてトップを目指す。販売力が強みなので、提携先からはよいサービスの提供を受けたい。すでに業務提携は160社を数える。資本政策でもさまざまな提携先がありうる。第一生命には保険商品の供給を受け、資本も協力してもらっている。投信などで提携している仏クレディ・アグリコルにも資本でより大きな協力をしてほしい。野村グループとは発祥が一緒だが、同社が投資銀行として手がけたい大きな案件と、当行のようなリテールバンクのお客さんのニーズが必ずしも一致しない。野村が足利銀行でノウハウを積み、結び付きができれば、と期待している。

大阪は競争が激しく、地銀統合も始まっています。

確かに周辺地域も含めて再編の可能性はある。グループの近畿大阪銀行はIPO(株式公開)や株式売却を考えているが、再編の動きにうまく乗っていくということだ。

りそな銀行は支店長の廃止など大きな営業改革を行った。

法人営業、個人営業、内部管理とに担当を分けて、責任体制を明確化した。法人顧客への訪問回数が50%ぐらい増え、預かり資産の多い個人のお客様への訪問先も増えた。手ごたえは感じている。気になるのは「法人担当のほうが個人担当よりも優位」という思い込みからなかなか脱却できないことだ。この組織文化を変えなければならない。本当は、個人部門のほうが収益が高く、成長性もある。専門性のあるスキル、能力を評価する制度としたので、支店長ポストにこだわる文化は払拭できたと考えている。

業界全体で不動産やゼネコン向けの焦げ付きが増えている。一方、貸し渋り批判もある。

安定したよい会社は、むしろ物件の取得がしやすくなったと聞く。苦しくなった会社は地価上昇の波に乗ってしまったところで、経営力の差が出ているのではないか。

(大崎明子 撮影:尾形文繁 =週刊東洋経済)

ほそや・えいじ
1945年生まれ。東京大学法学部卒。68年日本国有鉄道入社。2000年東日本旅客鉄道副社長。03年6月りそなホールディングス取締役兼代表執行役会長(現任)、05年6月りそな銀行代表取締役会長。

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