生徒の髪「黒染め強要」は人権侵害か指導か

大阪府立高138校を対象にアンケート調査へ

生まれつき茶色い髪なのに学校から黒染めを強要され、精神的苦痛を受けたとして、大阪府立高3年の女子生徒(18)が府に損害賠償を求めた訴訟が波紋を広げている。

学校の対応は「人権侵害だ」との声の一方で、「黒染め強要は問題だが、一定の指導は必要」との指摘もある。府教育庁は13日、府立高138校に頭髪指導の有無や方法を問うアンケートを始めた。

「生徒指導」の名の下に「いじめ」としかいえないような違法な頭髪指導を繰り返した――。大阪地裁で10月下旬に始まった訴訟で、原告側は学校の指導を批判している。訴状によると、生徒は2015年4月に入学。母親は「髪の色は生まれつき」と説明したが、生徒は教員から「その髪の色では登校させられない」と黒く染めるよう指導された。従ったものの「不十分」「染めないなら学校に来るな」などと再三、言われた。

修学旅行や文化祭への参加も禁じられ、生徒は16年9月から不登校に。「身体的特徴の否定で、人権侵害だ」と主張する。

府教育庁は、黒染め指導の事実は認めつつ、裁判では争う。松井一郎知事は「生まれつきの特徴を変えるよう促したことはないというのが学校の言い分だ」と報道陣に語った。12月の口頭弁論で具体的な反論を行うという。

東京都では入学前などに髪の色や癖毛が生まれつきだと示す「地毛証明書」を提出するよう求める都立高もある。府教育庁は、各校に任せていたことから、アンケートで実情を調べる。

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