勝負は“ランチ"で決まる

ドクター/平石貴久

 医学上では、摂取する食事の総カロリーは朝食・昼食・夕食を3対2対1で摂るのが、理想的と言われています。しかし、仕事が終わってホッとした後の夕食は、まさに至福の瞬間。ビールやお酒で乾杯しながら仲間と仕事や人生を語り合う--。この大切な食事が、総カロリーのたったの6分の1では物足りません。私は自分のクリニックでも患者さんのストレスを取り除くことを第一に、飲んじゃ駄目とか遊んじゃ駄目なんてやぼな指導はしません。しかし、ここで夕食を存分にと言ってしまうと、さすがに多すぎてしまいます。

私は日本の成人男性の1日に必要な総エネルギー量は2400キロカロリー程度を考えていますが、日常生活でどれほどのエネルギーを消費しているか。実は最近は生活も仕事も便利になって成人男性は1500キロカロリー、成人女性は1350キロカロリー程度と言われています。ちょっと食べただけでもカロリーオーバー。それだけに太りやすく、ゴルフなどの余暇のスポーツは重要な意味を持っています。

慌ただしい時間の中での朝食で6分の3を食べる余裕はありませんから、私はみなさんにランチ重視の食生活を指導しています。糖質は唯一の脳や神経の栄養素、朝食やランチでいちばん必要な栄養素です。ご飯やパン、麺類などを主食に、抗ストレス作用として、野菜たっぷり果実たっぷりのメニューが大切です。体質的に脂肪を補わなければならない方は、ランチを天ぷらそばにしたり、餃子などを足して、高脂肪を補いましょう。

午後が勝負というビジネスマンは、カロリー抑え目の消化のよいランチを心がけてください。フランスパンのオープンサンドやおろしそば、野菜煮込みうどんなどは合格。スポーツ選手は試合4時間前には食事を終えて胃に食べ物が残らないようにします。小腹が減ったら、エネルギーゼリーやおせんべい(特にザラメ付き)、あんこの団子などがおススメ。30分でエネルギー化します。

駅で牛乳1本飲んでいざ出陣! のビジネスマンは、勝負は負け。牛乳はエネルギー化に3日かかります。ところがあんパンを一緒に食べると話は別、勝利へ一直線! に変わります。

勝負ランチは消化がよくエネルギー化が速いメニューがコツ。日中動き回るビジネスマンはランチに1日の摂取カロリーの約半分を摂っても太る危険性は最小限。太ると思われがちな糖質は集中力アップには必要で、ランチ後にちょっと昼寝をすれば、午後の仕事の能率は一層アップします。

夕食は低糖質・低脂肪・高タンパク質が理想です。メタボリック該当者は徹底してカロリーを抑え、しかも夜9時前には食事を済ませましょう。できたら食事前に軽く運動を。運動によってインスリン分泌も上昇し、糖尿病や高脂血症の予防にもなります。今の時代、夜遅い食事は禁。メタボ一直線です。疲労を感じたら唐辛子を使ったり、香辛料のきいたカレーなどがよいですよ。

ドクター/平石貴久(ひらいし・たかひさ) 1950年鹿児島県生まれ。平石クリニック院長。丸山茂樹、片山晋呉などのプロゴルファーをはじめ、野球、Jリーグなどのトップアスリートやプロチーム、企業や大学のスポーツクラブの健康管理や技術指導を行う。アーティストのコンサートドクターとしても活躍。
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