糖尿病1000万人時代!「糖質制限」を徹底せよ

「カロリー制限だけ」は時代遅れすぎる

次に、糖質制限食による治療では、基本的に薬剤の必要性が大きく下がるという利点があります。

2型糖尿病ならば過半数の人で薬剤が不要になり、インスリン注射をしていた人でさえ、約1~2割の人でそれが不要になります。1型糖尿病でも糖質制限食は有効で、インスリンの量を少なめにして血糖コントロールができるので、低血糖が生じにくくなります。

つまり、あまり薬剤に頼ることなく、血糖値を正常にできるわけで、これが糖尿病治療における糖質制限食の最も大切な長所です。

肥満解消によるプラス効果

さらに、糖質制限食は、体重減少にも非常に効果があり、大きな利点となります。そもそも糖質制限食は、ダイエット目的で急速に普及した側面があります。

糖尿病は肥満と関連の深い病気です。予備群や軽症の2型糖尿病の場合、肥満していることでインスリンの効き目が悪くなり、血糖値が高くなっているケースはよく見られます。そのため、肥満をなくすことでインスリンの働きをよくすれば、糖尿病を改善できるわけです。

糖質制限食を始めると、肥満の人は速やかに体重が減り始め、半年から1年で理想体重になります。しかも、理想体重に達した後でやせすぎるということがなく、安定します。

つまり、肥満だけが解消されて、不健康なほどにやせることはないわけです。

糖質制限食は、糖尿病の人の血糖コントロールを薬剤に頼ることなく速やかに改善し、肥満を健康的に解消する。

このことは、4000人を超える高雄病院の症例で確認しているだけでなく、複数の世界的に有名な研究で証明されている事実です。

カロリー制限から糖質制限へ

糖質制限食が登場する以前の医療現場では、糖尿病治療食として「カロリー制限食」が指導されていました。いまだ指導し続けている糖尿病専門医の方もいらっしゃるようです。

このカロリー制限食は、「カロリー制限説」を基にした食事療法です。今まで信じられていたけれど、近年になって誤りだったとわかった健康常識のうち、第1に挙げるべきものがこれです。

「カロリーの摂りすぎが、肥満をはじめとする生活習慣病を増やしている。だから、カロリーを減らせば生活習慣病は改善するに違いない」

これがカロリー制限説です。

そのため、カロリー制限をすれば生活習慣病がなくなると信じられるようになり、先進国ではカロリー制限が健康によいという常識となりました。

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