米国株は反落､法人税減税の先送り案を嫌気 政策が実現しなくても株高は継続するのか
［ニューヨーク 9日 ロイター］ - 米国株式市場は反落して取引を終えた。マイクロソフト<MSFT.O>などハイテク株の下げが重しとなったほか、20％への法人税率引き下げの1年先送りが盛り込まれた米上院共和党の税制改革案が嫌気された。
税制改革を巡る先行き不透明感を背景に、序盤の米国株式市場ではS＆P総合500種が1％超下落した。
データストリームによると、S＆P500の予想株価収益率（PER）は18倍と過去10年平均の14.3倍に比べ割高な水準にある。株価は法人税減税による企業業績の押し上げを織り込んでいる。
ジョーンズ・トレーディング（コネティカット州）のチーフ市場ストラテジスト、マイケル・オルーク氏は「米大統領選から1年がたち、政策期待から（米国株は）22％上昇した。ただ、実際は政策のほとんどが実現していない」と指摘。「進展がなければ株式市場は上昇が一服、もしくは調整局面を迎えるだろう」との見方を示した。
2017年の上昇率トップとなっている米フィラデルフィア半導体指数<.SOX>が2％安。米半導体大手エヌビディア<NVDA.O>が四半期決算発表を控え1.84％安。
S＆P主要セクター別では11業種中6業種が下落。S＆P工業株指数<.SPLRCI>は1.28％安、S＆P情報技術株指数<.SPLRCT>は0.85％安となった。
アップル<AAPL.O>、マイクロソフト、アルファベット<GOOGL.O>、オラクル<ORCL.N>、フェイスブック<FB.O>などがS＆P500の重しとなった。
ハイテク株は年初来で37％高となっており、S＆P主要セクター別で値上がり率トップ。税制改革に対する懸念の高まりを受け、売りに押されやすいという。
米動画ストリーミング用機器メーカーのRoku（ロク）<ROKU.O>が55％高と急騰。第3・四半期決算および第4・四半期見通しがともに市場予想を上回った。
米百貨店メーシーズ<M.N>が10.98％高。第3・四半期利益が予想を上回った。
米衛星放送大手ディッシュ・ネットワーク<DISH.O>が3.22％高。第3・四半期に米本土での契約者数が増加したほか、解約率が低下した。
騰落銘柄数は、ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を上回り、比率は1.67対1だった。一方、ナスダックでも1.62対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は約74億株で、直近20営業日の平均である66億株を上回った。
終値 前日比 ％ 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 23461.94 -101.42 -0.43 23492.09 23516.74 23310.02 <.DJI>
前営業日終値 23563.36
ナスダック総合 6750.05 -39.07 -0.58 6737.45 6758.93 6687.28 <.IXIC>
前営業日終値 6789.12
S＆P総合500種 2584.62 -9.76 -0.38 2584.00 2586.50 2566.33 <.SPX>
前営業日終値 2594.38
ダウ輸送株20種 9517.50 -113.27 -1.18 <.DJT>
ダウ公共株15種 759.47 -0.12 -0.02 <.DJU>
フィラデルフィア半導体 1294.66 -26.47 -2.00 <.SOX>
VIX指数 10.50 +0.72 +7.36 <.VIX>
S＆P一般消費財 732.45 +1.21 +0.17 <.SPLRCD>
S＆P素材 364.51 -3.21 -0.87 <.SPLRCM>
S＆P工業 600.22 -7.76 -1.28 <.SPLRCI>
S＆P主要消費財 553.18 -0.19 -0.03 <.SPLRCS>
S＆P金融 433.45 -1.50 -0.34 <.SPSY>
S＆P不動産 208.52 0.00 0.00 <.SPLRCR>
S＆Pエネルギー 517.84 +1.49 +0.29 <.SPNY>
S＆Pヘルスケア 944.90 -0.31 -0.03 <.SPXHC>
S＆P電気通信サービス 143.78 +0.38 +0.26 <.SPLRCL>
S＆P情報技術 1108.69 -9.51 -0.85 <.SPLRCT>
S＆P公益事業 282.40 +0.30 +0.10 <.SPLRCU>
NYSE出来高 8.86億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 22660 - 240 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物12月限 円建て 22645 - 255 大阪比 <0#NIY:>
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