日本とは違う「フランスでの子育て」のリアル CHICO SHIGETAさんの子育て術

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「するとわかったのは、双子の赤ちゃんを迎えるということは、並大抵の大変さではないということでした。何より事前の準備と、オーガナイズが重要だということ。また、特に人の助けを借りることが何より大切だという情報も得られたのです。

そこで、まず出産準備のために『Puéricultrice』(育児の専門家)というプロフェッショナルを自宅に呼んで、子どもを自宅に迎え入れるのに必要な備品など準備するものから、ベッドの配置、授乳まで、事前にチェックとアドバイスをしてもらいました」

出産後は「泊まってくれるシッター」を雇った

出産から1カ月後は、「夜のベビーシッター」に泊まりがけできてもらっていた(SIGETAさんのインスタグラムより)

「また、出産直後は、泊まりがけで夜、赤ちゃんのお世話をしてくれる専門のベビーシッターに1カ月近く来てもらいました。

私たち夫婦の寝室とは別に、子ども部屋にシッターさんのベッドを1台準備して宿泊してもらいました。夜寝る前に搾乳してシッターさんに渡し、あとのお世話をバトンタッチすることで、出産直後の体を休めて回復に専念することができました」

CHICOさんが利用したという「Puéricultrice」は、1時間単位で課金される仕組み。一方、夜のベビーシッターは、看護師や保育士の資格を持っている人が提供しているサービスで、出産前に夫婦で面接をして決めたそうだ。

「夜のベビーシッターを利用することにしたのは、実際に双子を育てている何組かの夫婦から強くアドバイスされたから。彼ら曰(いわ)く『最初の1カ月は2人でペースをつかむために頑張った方がいいと思ったが、夫婦ともに疲労が蓄積するだけで失敗した。最初の段階こそシッターに頼って、来てもらうべきだった』と。

赤ちゃんが1人だったら、このサービスは使わなかったと思うのですが、双子だと、授乳してオムツを替えて……とやっていると、それだけで本当に一睡もできなくなる。疲れてしまうとおっぱいも出なくなってしまうんですね。だから、本当にこのサービスは助かりました」

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