オンナゴコロを掴む「おもてなし」の言葉とは? 落ち込む部下を救った上司の一言

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先週8日、オリンピック開催が東京に決定しました。皆さんはその勝利のプレゼンテーションの中継をご覧になっていらっしゃいましたか?

この大接戦を勝利する決め手となったのは、最終日のプレゼンだと言われています。中でも際立って注目されたのが、フランス語が母語のメンバーも多いIOC委員に配慮し、流暢なフランス語で日本国民が持つ心をアピールした滝川クリステルさんの「お・も・て・な・し」です。

ネット上でも反響が大きく、Twitterでは「#滝川クリステル風につぶやこうぜ」というハッシュタグも生まれ、「お・も・て・で・ろ」や「お・と・し・ま・え」さらには「ろ・く・で・な・し」、などのパロディも盛り上がっているようで(笑)、流行語大賞に猛追しているとも言われているこの「お・も・て・な・し」。日本人はもちろん、外国人記者からも「あの『おもてなし』は初めて聞く言葉だけども、すばらしい精神の日本人の心だね」と多くの人の心をわしづかみにしたようです。

リーダーとは??

この「人の心をつかむ」というのは、資生堂の名誉会長、福原義春氏も「リーダーとは人を動かす力のある人に与えられた称号である」と、述べられているように、人の上に立つ上司なら誰もがわが武器にしたいと思っていることでしょう。私たち営業部女子課でも「あのときの上司の一言が、心に響いた」「今でも〇〇課長の言葉が私の心の支えになっている」というエピソードを持っているメンバーも数多くいるのです。

それでは実際に、どのような言葉が人の心をつかむのでしょうか?ここで何人かの女性部下に登場してもらい、上司に言われ「心をつかまれた」エピソードを語っていただきたいと思います。ではまず最初の方、どうぞ。

女性部下A 「はい。あれは私が営業部に入ってまもない頃です。周りの同僚や先輩たちはどんどんと契約を取ってくるのですが、私ひとりだけがひとつも取れなくて。もちろん成績はビリ……。同期からはビリーってあだ名で呼ばれ始めていました(涙)。落ち込んだ私は『もう会社を辞めよう。私なんていなくなっても誰も困らないし』と、気力をなくしていたのです。そんなとき今まで何も言ってくれなかった上司が、私に初めて言ってくれた言葉があるのです」

上司 「Aがずっと、誰よりも早く出社してお客様宛てに手紙を書いていたことは知っているよ。今日から周囲との比較はやめること。それよりも自分自身に向けて、昨日にはない新しい挑戦を続けてほしい。あきらめなければ、必ずどこかで誰かが、いや俺が見ている。今はつらいだろうけど、逃げなければ、失うものは何ひとつないさ」

女性部下A 「この言葉に涙が止まりませんでした。これまで、周りの目ばかり気にしていた自分……。あの言葉があったから今があります!」

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