「いい人と結婚しよう」では一生結婚できない 「この人がいい」じゃなく「この人でいいや」

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とのこと、また

“受験と彼女づくりでけっこう一緒だなと思ったのが、「細かいバリエーションは違うけれど、プロセスにおいては基本的に似たような問題が繰り返し繰り返し出題される」ということ。”

それならば受験対策をすればよいということで、女性に声をかけるため、糸くずを持ち歩くなどの妄想を重ねた。また女性から「彼女いるんですか」っていう質問をされたとき、どう返すのが正解だろう?ということを考えた。その答えは「いる。しかもめちゃくちゃうまくいってる彼女がいる。長く付き合っている。」というものだ。なぜそう答えるといいのかは本書を確認してもらうとして、このような妄想ばかりをしていた彼は、自分が女性に対して不誠実であるということに気づいた。彼女をつくるって受験じゃねーんだと。って気づくのが遅いよ。

30年分の女性誌を読みあさって出た結論は?

そう思ってからの行動がまた常軌を逸している。(褒めてます)女性はどういう男が好きなのだろう?ということを知るために、なんと国会図書館で過去30年分の女性誌を読み漁ったというのだ。努力の方向が完全に間違っていると思うのだけど……。そこで出た結論は3位「かっこいい人」、2位「おもしろい人」、1位「頼りになる人」というものだ。3位、2位は無理だとしても、1位ならいけるかも、と思い立った石川青年はそこで「じゃあ女性は何に困っているんだ?」と考えた。

30年分の女性誌を調べた結果、女性が一番困っているもの、それはダイエットだったのだ。そこで彼はダイエットの研究をはじめたという。動機が不純すぎると思うけど、とりあえずそこのところは置いておこう。研究を始めるうちにダイエットの研究がおもしろくなり、彼女をつくるとかどうでもよくなって、気づけば20代を終えていたそうだ。

ここまでの流れだけでもめちゃくちゃおもしろいのだけど、続きはまだある。そんなんじゃ結婚なんてできないだろう?と誰もが思うに違いない。しかし彼は現在、結婚して1児の父である。ではどうやって結婚したのか。これがまた普通じゃなさ過ぎて笑ってしまう。

「人はいつ結婚をするのか」を考えた結果、「結婚は決断が先にある」と気づいたのだ。

“「いい人がいたら結婚しよう」といううちは、一生結婚できない。結婚するという意思決定が先にあって、意思決定をした人だけが結婚できてそうだな、と。”

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