「年上スタッフ」に翻弄されまくる店長の憂鬱

「お局様」や「古株のナンバー2」が厄介だ

いくら自分の立場が上でも相手が年上だと気を使うものです(写真:ocsa / PIXTA)
少子高齢化と好景気による空前の人手不足。働き方の多様化による職場コミュニケーションの複雑化――。サービス業界の中間管理職である「店長」の求められる現場マネジメント要件は構造的に高度化を余儀なくされている。サービス業界の健全化に向け一石を投じるべく、店長受難のリアルをレポートしていく本連載。第2回は「お局様」や「古株のナンバー2」などの年上スタッフに悩む新任店長の実態に迫る。

あるアパレル企業に勤務する30代女性のAさんは昨年、首都圏郊外店の店長に昇格しました。業績の振るわない同店の立て直しのため、白羽の矢が立ちました。まるでパラシュートで戦場の最前線へと降り立った「落下傘店長」です。

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赴任した職場は6人のスタッフで運営する小規模店。人間関係が色濃く反映される環境でした。ただ、Aさんを困らせたのはスタッフが6人ともAさんより年上のベテランスタッフだったことです。もともとこの店の業績が悪化したのは、6人のベテランスタッフそれぞれにこだわりが強く、必然的に職場に不協和音が絶えなかったのが原因でした。

まさに敵地にパラシュートで降下する兵士のような状況。Aさんはいろいろと努力したものの、年上の部下たちはAさんの打ち出す方針を受け入れず、個々のやり方を貫く日々が続きました。Aさんは今年、軽いメンタル障害になり、まだ回復の出口は見えていません。

この事例に限らず、年上のベテランが存在感を発揮している職場に、新任店長として乗り込んでいくというのは、サービス業界の構造上なかば避けられません。そしてその多くの店長が、年上の部下をうまく仕切ることができずに悩んでいます。

スーパーで幅を利かせるお局様にタジタジ

ベテランスタッフが多くいる職場としてまず思いつくのが、スーパーでしょう。入れ代わりの激しい大学生やフリーターよりも、安定収入で家計を支えるために辞めずに頑張る主婦のパートが多い職場です。おのずと長期間勤務するベテランのシェアが高まってしまいます。そういったベテランパートの中でもひときわ影響度が高いのが、いわゆる「お局様」です。

「お局様」は、だいたいにおいて長年の勤務経験から仕事自体はできます。ただし、周りよりも実年齢が高く勤続年数が長くなると、どうしても自制心が緩んできます。「自分が後輩パートに指導したことを自分ができていない」「ミスをしても謝らない」「他人の指摘はすべて批判」などといった振る舞いが見られます。

これが店長にとっては、頼りにはなるが取り扱いの難しい存在でもあります。

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