アップル再起動&電子部品サバイバル スマホ時代を開拓したアップルの再起は?

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5sは「期待薄」? 顧客の勢力図に変化

ただ、部品産業には弱点もある。部品は顧客あっての商売。顧客のビジネスが伸びれば恩恵を受けるが、その逆もしかりなのだ。

昨春、部品メーカーを「アイフォーン5ショック」が襲った。期待されていた5の量産開始が当初の見通しより遅れ、極端な生産調整を強いられたのだ。主要部品で高シェアを持つ村田製作所は「堅い業績予想の会社」として知られるが、昨年7月には計画を下方修正した。米アップルからの増産要請で膨らんだコストを、短期間では回収できなかったのだ。

スマホなど民生向けの発注量は大きく振れる。新製品を投入する前後は大量納入を要求されるが、売れ行きが鈍いと追加発注が凍結となるケースも珍しくない。「需要予測から逆算するなどの方法で生産を平準化できるかが利益安定のカギだ」(村田製作所の牧野孝次生産本部長)。

タブレットが台頭する前は、部品ビジネスの中でPC向けが大きな割合を占めていた。今ではスマホとタブレット向けが最重要で、PC向けは急減している。結果、PCに強い日本電産やTDK、イビデンなどが打撃を受け、PC依存度が低かった村田製作所や日東電工が業績を拡大させている。

(記事全文は週刊東洋経済9月21日号をご覧ください)。

週刊東洋経済2013年9月21日号

週刊東洋経済編集部
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