女性が普通に働き、起業する。
それが特別ではない社会にしたい。

女性がビジネスパーソンとしてキャリアを積んでいくのはまだまだ難しいのが現実。その中で企業内でのキャリアアップを超え、起業に挑んだ2人。女性性を大切にしながらチャレンジする生き方が今、新たな光彩を放つ。

世の中を変えたくて選んだ起業の道を

清水 レナさん
1996年 経済学部卒業
CHANCE for ONE代表取締役社長
女性活躍推進コンサルタント

実は1度、夢を諦めかけたことがある。結婚や出産を経験しながら、男性社会の中でキャリアを積んでいくのは難しい。ほどほどでいいのでは......そんな迷いがふとよぎったのだ。しかしすぐ思い直した。女性は経済的にも精神的にも自立しないと、自由に生きていけない。自分のような思いをしている女性はたくさんいる。そんな思いをしなくてもキャリアを積んでいける世の中にしたい。そのためには自分が起業して、世の中の仕組みを変える後押しをしていこう。

その瞬間、清水レナさんの中でスイッチが入った。 

「会社に依存してキャリアプランを考えるのはもうやめよう。自分で生きていこう。そのためには勉強してキャリアを積み上げていくしかない」

そうして2012年、CHANCE for ONEを立ち上げた。今、同社は女性活躍推進に取り組む企業を対象にしたコンサルティングや教育研修などを行っている。 

「16年に女性活躍推進法が施行されたことが追い風になりました。当社がメインのお客様とする建設や不動産業界は今、人手不足に直面し、女性の活用に積極的な会社が増えています。しかし長い間圧倒的な男性社会だったため、管理職候補として女性を育てた経験がほとんどない企業ばかりです。そうした企業に現状分析からコンサルティング、教育研修に至るまでの一気通貫のサービスを提供しています」

時間はかかる。でも、やる価値はある

最初の転機は立命館大学3回生のとき。経済学部が立ち上げた女子就職問題研究プロジェクトに参加したのである。

「東京の短大から立命館の3回生に編入学したばかりだったので、友達をつくるいい機会になりそうだという気持ちもありました。当時は就職氷河期で、阪神淡路大震災も重なり、関西の女子学生の就職は非常に厳しい状況でした。そういう中でプロジェクトに参加し、女性も活躍できることを実体験として知ったことが、その後の私の活動の原点になりました」

この10年、働く女性をめぐる環境は大きく変化した。しかし、と清水さんは言う。 

「たしかに女性がライフイベントを理由に退職するケースは減ってきています。でも時短勤務とか簡単な仕事の担当に代わることで、キャリアアップは望めなくなるのが実情です。女性がキャリアとライフイベントを両立させるのが難しいところは、あまり変わっていません。そこになんとか風穴を開けたいですね」

今年、企業に採用された女性がキャリアアップして管理職になるのは15年〜20年先のこと。清水さんたちの仕事は一朝一夕に成果が出るものではない。 

「世の中を変えていこうという取り組みですから時間がかかるのは当たり前。でも、だからやる価値があるのだし、やりがいもあるのです」 

今の清水さんには、もう一片の迷いもない。

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