会社の仲間がいる。
同窓の友がいる。だから頑張れる。

西日本出身者にとって、首都圏は異文化の世界。最初は緊張し、身構えた。しかし、仕事に真摯に向き合い、努力を重ねれば成果が出ることに、西も東も関係ない。しかも今は、そんな自分を励ましてくれる大勢の仲間がいるのだから。

困難の向こう側には必ず成長と成果がある

成瀬 武善さん
2012年 理工学研究科修了
日立造船機械事業本部
産業装置ビジネスユニット
電解装置技術部設計グループ

今でも思い出すと冷や汗が出る。韓国企業に納めた電解装置の試運転のため、現地に赴いたときのことだ。5日間で終わる予定が、電気系統の不具合が見つかり手間取った。

「自分の持っている知識をフル動員して原因を探りましたが、なかなかわからず、日本に電話して先輩にも相談しましたがうまくいかず、結局1度帰国せざるを得なかったのです」。成瀬武善さんが言う。

会社に戻ると、資料を懸命に読み込んだ。先輩たちにも質問した。職場には、見積もりからアフターサービスの担当者までが全員、同じフロアにいる。1を聞けば10の答えが返ってくるようなその道のエキスパートばかり。相談すれば一緒になって真剣に考えてくれる。

数ヶ月後、満を持して再び韓国へ。じっくり練ってきた方法をいくつか試したら、問題は解決した。不安そうに見ていた顧客が破顔一笑し「ありがとう」と声をかけてきた。「お礼を言われるということは、役に立ったということ。そういうときが一番うれしいですね」。

同窓生との活動で広がるネットワーク

電解装置は、海水を電気分解して次亜塩素酸ナトリウムを生成する装置。その次亜塩素酸ナトリウムを利用すれば、薬品を投入せずとも配管などに貝や微生物が付着するのを防げるため、発電所や化学プラントなどで幅広く使われている。日立造船はこの分野でトップレベル。水処理やプラント関係の分野に進みたいと考えて就活をした成瀬さんにとっては希望通りの仕事だ。

ただ、日立造船では、1人のエンジニアが電解装置すべての設計を行うことになっている。そのために機械設計はもちろん電気、制御、計測など幅広い知識が必要になる。大学院で水処理や廃棄物処理の性能評価を主に研究していた成瀬さんには、未知の分野だった。

「機械設備も初めて使うものばかり。必死で勉強しました。今年の夏、初めて大型の装置を担当することになり、入社時に比べれば少しは成長できたかなと思いますが、まだまだわからないことも多く、日々勉強です」

立命館大学の校友会には、若手中心に運営されている「リコネクト」という組織がある。成瀬さんは2年前、「リコネクト東京」の代表に就任した。

「首都圏にも立命館大学の卒業生はたくさんいますから、リコネクトの活動をしているとネットワークが広がります。さまざまな業界の方がいるので、普段は聞けないような話を聞くこともでき、とても勉強になります」その活動を通じて学んだことも生かし、入社10年で一人前になるのが成瀬さんの目標。

「ここまでの5年間は悪戦苦闘の連続でしたが、この先の5年間は成長に加速がついていきそうな気がします」

人を成長させる要素として重要なのが環境。申し分ない環境に身を置いている成瀬さんの心中には今、確かな自信が芽生え始めている。

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