日本バスケ界の至宝、24歳富樫勇樹の頭の中 Bリーグで躍動、東京五輪に向け語ったこと 

拡大
縮小
高速ドリブルやフローターシュートを武器とする富樫選手。日本バスケ界のエースだ(撮影:佐藤主祥)
2年目を迎えたプロバスケB.LEAGUE(以下Bリーグ)でひときわスピード感あふれるプレーでゴールを重ね、存在感を放っている選手がいる。千葉ジェッツの富樫勇樹選手。24歳ながら日本、アメリカと異なる国でプレー経験を持ち、国際的な視点で日々バスケットボールと向き合っている。悲願の東京オリンピック出場に向けて、最も注目されている富樫勇樹選手が、挑戦し続ける原点から今を語った。

 

――バスケットボールをどんなきっかけで始めましたか。

小学校1年生のとき、両親が学生時代にバスケをしていたので、父がコーチをしてくれたことがきっかけです。半分無理やり、練習場に連れて行かれて始めたという感じです。最初は、やりたくて始めたわけではなかったです。

最初の大きな決断は中学を卒業した15歳

――中学時代には監督の父親の下で全国優勝も経験します。指導はどう感じていましたか。

特に父が監督だからという意識はなく、怒鳴ったりもしていたから、本当に他のチームの監督と変わらないです。練習中にコート上で怒られても、家に帰ったら父がいて嫌な感じでした。なので、家や部活でも基本無視していました(笑)。ちょっと難しい時期だったのかもしれません。

――15歳でのアメリカ挑戦は父親の影響もありましたか。

父の影響ではなくて、周りが「アメリカに行ってみなよ」と後押ししてくれたことが大きかったです。多少は悩んで行きましたが、言語が違うところに行く大変さもそんなに考えず、とりあえず行ってみようと思いました。英語を一生懸命に勉強したわけでもなく旅立ったので、英語の面がまず大変でした。

――コミュニケーションでは単語帳を作って覚えてという感じですか。

最初はまったくできなかったですよ。ひたすら単語を覚え、単語を並べて話していて、コミュニケーションもままならなかったです。寮生活を通してバスケ部のメンバーと24時間365日一緒にいて、だんだん成長してなんとかやっていくという感じでした。

次ページ高校3年間をどのように感じていたのか
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
猛追のペイペイ、楽天経済圏に迫る「首位陥落」の現実味
猛追のペイペイ、楽天経済圏に迫る「首位陥落」の現実味
ホンダディーラー「2000店維持」が簡単でない事情
ホンダディーラー「2000店維持」が簡単でない事情
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT