「写真」から「印刷」へ、コダックの再出発

チャプター11を脱却

40代以上には特に馴染みが深い、黄色いパッケージの写真フィルム。今やカメラ専門店や家電量販店の片隅でしか見かけないこの製品は、米イーストマン・コダック社(以下、コダック)のシンボルとして長らく親しまれてきた。

かつての写真フィルムの名門は2012年1月、米連邦破産法第11章(チャプター11)の適用を申請、経営破綻した。2000年代に入り、デジタルカメラの普及が本格化。写真フィルム市場は急縮小し、10数年で全盛期の4%程度の規模になった。コダックは、この急速な市場の変化に対応できなかったのだ。

あれから1年8カ月。コダックは9月3日、チャプター11から脱却した。かつての本業だった写真フィルムを含めた事業の整理や特許権の売却などを進め、財政再建に一定のメドをつけ、“再出発”に向けて動き出したのだ。

写真フィルムや消耗材は売却

「写真」から「印刷」へ。これがコダック再生のキーワードだ。写真フィルムを中心とした写真消耗材関連事業と、オフィス向けのドキュメントスキャナー事業は、英コダック年金プラン(KPP)に売却。KPPが設立する新会社Kodak Alarisが事業を引き継いだ。そして、“新生”イーストマン・コダックは、オフセット印刷機で使われるプレートなどの消耗品やデジタル印刷機など、BtoBの印刷関連事業を主柱に据えた。

次ページ新規分野に見せる自信
関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
行き詰まる東電支援<br>原発最後の選択

賠償費用も廃炉費用も想定から大きく上振れし、東電支援スキームは破綻の瀬戸際。東電の発電所を売却し、その代金を賠償や廃炉費用に充て、東電を送配電会社に再編する構想が浮上。